日本語による詳細は、とりあえず「ホーキング博士、針のない時計を発表」(ITmedia NEWS) 。ホーキング博士がこしらえたみたいに見えなくもない見出しだけれど、実際に設計・製作したのはヴィデオの主である時計学者ジョン・テイラー博士とのこと。
ITmedia NEWSについた「はてなブックマーク」のコメントでは叩いている声も目立つみたい*2。でもなぁ、このクラフト感とメカメカしさの合体、僕はチャーミングだと思うがなぁ。「Chronophage」、脱進機のコオロギみたいなヤツのデザインが、時刻表示メカの野暮な感じをこの1点だけで変えてしまっているところは、設計者のセンスなんだろう。「グラスホッパー脱進機(grasshopper escapement)」という名前を体現したデザイン*3そのものには300年も昔の先行者がいるそうだしその先行作品を見たこともないのだけれど、それでもCorpus Clock本体のピントのすっきりしない形態にこれを取り合わせたアイディアは評価に値しちゃうんぢゃないかしら。
製作にかかったという7年もの歳月やら、100万ポンドという費用やら、《スチールの加工は、オランダの秘密軍事研究施設において、水中で爆発成形を行ったという》というやたら大袈裟に見える製作プロセスやら、どういう次第によってるんだかわかんないのだけれど*4。まぁ、ゲージツならば爆発なんだからこれでいーのだ(かどうか)。
ホーキング博士+時計/時間となると思い起こすのは当然ながら、これですわね。
原題「A Brief History of Time」。
こちらは読んでいないのだけれど。
*1: 当初掲載していた「The Corpus Clock & Chronophage」(Dr John C Taylor、YouTube) は縦横比がおかしくなっていたので差し替えた。
*2:リンク脇の赤い数字をクリックするとコメント一覧ページへ行ける。
*3:cf. 「grasshopperの意味・使い方」(英辞郎 on the WEB:アルク)
*4:cf. google:水中 爆発成形