化石コレクション

20100610113721

 今朝見た夢を、起き抜けに急いでメモ。とりあえず誤字などは気にしない。そのままメモを引用しておく。

 壁の黒い、何やらモダンなデザインの狭い階段を昇ってゆく。すれ違いざまに金髪の白人青年と方がすれ合う。あぁこの青年は、と思った瞬間だろうか、私はテレビでその青年を扱ったドキュメンタリー番組を見ている。どこにいるのかはよくわからない。彼自身へのインタヴューと、彼に扮した役者が演じる再現ドラマの組み合わせのようだ。再現ドラマの中で彼は白衣を来ている。先ほどは何を着ていたのだだろうか。思い出そうとするとやはり白衣だったような気もするがどうもはっきりしない。薄紫に染められた髪が美しい、グレース・ケリーによく似た女医(なのだろう、やはり白衣を着ている)が彼に殺される場面が始まるのだが、いったいどのように殺しているのだかがよくわからない。青年が彼女に襲いかかろうとしているポーズはよくわかるのだが、片手をかざし(あの宗教の勧誘のように、だ)女医に触れる間もなくいかにもスタジオのセット臭い、何の家具も置かれていない抽象的な部屋の概念のような部屋の中で彼女は倒れてしまう。ここで、画面は右上に語る青年の映像を小さく、女医の黄色い?レントゲン写真?を大きく映し出す。青年の話す外国語に、日本人ナレータの声がかぶさる。何かしばらくは青年が女医を殺すに至った経緯みたいなものを話していた気ががするのだが、もうよく思い出せない。衝撃的だったのは、殺害後、青年は女医を解剖しているのだ。幸いその場面は現れないのだが、というか人体の解剖なり手術なりの場に居合わせた経験などないから、夢でも再現出来なかったのだろう。テレビのアナウンスによれば、女医はどのようにしてなのか、自分の躰の骨格の中に、化石を埋め込んでいたのだという。レントゲン?画像のところどころに茶色い部分が点滅する。それが化石に置き換えられた部分らしく、画面ではそこに矢印が現れ、どこの言葉なのかわからない奇妙な形をした文字が、その形を変形させながら矢印につき従って画面を移動してゆく。その合間合間に女医の(だろう)皮膚の大写しが挿入される。細かな産毛の生えた肌は、全体に滑らかで官能的でさえあるのだが、たしかにそのそこここに小さな傷がある。それが化石を埋め込む手術か何かの痕なのだろうか。続いてゆっくりと回転する開頭のCGが現れる。回転しながら脳の各所に矢印と文字が現れる。すると、たぶんこれも女医の頭なのだろうが、しかしこれは何を説明しようとしての登場なのか、日本語のアナウンスもいつしかくぐもった声になって説明がよく聴きとれない。しかし、それでも躰の各所に埋め込まれた化石が、それぞれどのような古代生物由来なのかを解説しているのに違いないのだということがなぜかしらはっきりとわかるのだ。脳に化石を埋め込んで、一体何のご利益があるというのだろう。いや、それはそもそも化石を骨格に埋め込むこととて、何を目的にしたのかわかったものではない。青年は相変わらず意味のわからない外国語をがなりたて続ける。気がつけば矢印とそれに付き従う奇妙な文字は、画面をはみ出して宙を舞っている。あぁ、この女性は実は*****の化身だったのだな、と唐突に理解する。気がつくと、僕はずいぶん昔愛用していた黒い蝙蝠傘を手にしているのだが、いや、今これを持っていてはいけないのだ、こんなものを手にしているとたいへんなことになるのだ、さて、と起き上がろうと(え? つまり僕は夢の中で寝ていたのかな?)したところで目が覚めた。

 見ていた間じゅう、なんだかとてもドキドキしていたのだけれど、書きつけてみるとおもしろくも何ともない。番組がはじまる直前にも何か重要な出来事があったような気がするのだが、よく思い出せない。エレベータホールか何かがあって、その前で*****と話をしていたような気もする。どこそこのカフェオレがおいしかったわよ、とかそんな話なのだが、それがどう出来事と関わっていたのか。夢の中の出来事にまともな因果関係などありはしないのだから、考えたってしょうがないのだけれど。

 

月刊化石コレクション no.11―地球と古生物のミステリー・ロマン (朝日ビジュアルシリーズ)