今日はキ印木の芽時な報道見出し2題

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※本文とはたぶん関係がありません

 「万引きばれ保安員にけが、逃走し体育教室で講師」(読売新聞)*1、記事の本文もなんだか読みづらい日本語なのだけれど、それはさておき、この見出し。記事を読むまで、意味がよくわからんかったぜぃ。

 根本的には「スポーツインストラクター」なる職業名、見出しに入れるには長すぎる言葉になっているからだろうと記者さんやら編集長さんやらにいくぶんか同情しないでもない。けれど、その道の「プロ」を自認するなら、それだけでは何が起こったのかわかりにくい、あるいは記事を読まなきゃ意味がわからないような見出しを書いてちゃぁイカンでしょ。

 犯行後も講師の仕事をしていたことを無理やり見出しに押し込めようとするからこうなる。講師という職自体が犯罪だってんなら、見出しに入れることにも理があるだろうが、そうぢゃないんだもん、そいつぁ記事を読んで知ればいいこと。事件たるゆえんは、窃盗と傷害。その2点が確実に伝わるよう見出しはまとめるべきだろう。

 手直しすると「体育教室講師、万引き見つかり逃走、保安員にけが」ってなところか。これでも元見出しより1字長くなっただけだ。「見つかり」の部分を元見出し通り「ばれ」にすれば、こちらのほうが短くなる。

 実は本文にも手直ししたいところがあるんだけれど、こちらは一応意味は通る文章になってはいるし、ヘタするとこちらのボロも出かねないから\(^o^)/、とりあえず許すことにする。

 

 「くりの皮 むけにくいのは遺伝子のせい」(NHKニュース)*2、これも、読売ほどにはイカれていないにしても、やはり変な見出しぢゃないだろうか。だって、剥けにくいという日本の栗の生物学的特質は、そりゃぁ日本の栗の遺伝子によって決まっているんだろうもん*3。そこいらへん、さすがに21世紀の今日では常識のうちに数えてもバチは当たらないだろう。

 そうぢゃなくて、《果樹研究所が6年前に異なる品種のニホングリをかけ合わせた「ぽろたん」というくりは、熱を加えるだけで渋皮がむけ、研究所で詳しく調べたところ、渋皮をむけやすくする遺伝子があることが分かった》⇒《新しい品種の開発につながる》というのだもの、皮を剥けやすくする遺伝子が特定されたことこそがこのニュースのポイントだろう。ここは「栗 渋皮を剥けやすくする遺伝子特定 つくば果樹研究所」とする。長すぎるというのであれば、元見出しにしたがって発見の主体である「つくば果樹研究所」を省く。そうすれば、元の見出しより1字短くなる。

 

 読売新聞といえば日本の三大紙の一つ、NHKといえば、いえば何だろ? まぁ天下のNHK、4月にはまだなっていないのだから、新人記者さんが書いた見出しというわけでもないだろうに、今時分どうしたことか。

 今日のキ印木の芽*4時って感じなのか。

 というか、こんな些細なことでエントリを立てたりするってのがそもそも……。

 

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*1:【復旧時註】すでにリンク切れ。

*2:【復旧時註】こちらも現在すでにリンク切れ。

*3: もちろん、モノは云いよう、剥きにくいのはヒトの手指の構造のせいだから、ヒトの遺伝子のせいに決まっとろうがぁ、といえないわけぢゃないけれどさぁ。ここではそういうアレは取り合わないぜぃ。

*4: 季語として「このめどき」と読むのが正しいんだろうけれど、ここは音韻の都合上「きのめどき」と読んでいただけるとありがたいところ。