宿痾としてのネアンデルタール

「Neanderthals Might Have Given Us Diabetes」(The Atlantic)hatebu*2、記事によると《If you have diabetes, you may have a Neanderthal to thank/blame, according to recent genome studies》ってなもんで、糖尿病はネアンデルタール人と(クロマニョン人と、かな?)の交雑の結果現生人類にもたらされたんだそうな。ネアンデルタールから受け継がれた病気は、見出しにあるものにかぎらず、いろいろあるみたいだ。うひぃー。

 

 そういえば、父も糖尿病だったんだよなぁ、ってなことを思い出したり出さなかったり。ネアンデルタールを名乗る資格はやっぱり僕にはあるのだな。いやはや。

 それにしても、ネアンデルタール人クロマニョン人の交雑はあったのかなかったのか、ここのところの論争みたいなのにも、もうこのあたりでケリがつきにけりなんですかね。

 

参考文献、みたいな

 「Neanderthal」収録。Kaki Kingのセカンド・アルバム。曲の出来不出来にムラがあって、全体としてはまだKaki KingKaki Kingらしさが固まっていないかな。アルバムとしては次の『... Until We Felt Red』からこそ、というところ。でも、好きなんですけどね、これ。

 MP3版とかストリーミング版とかもある。

 

ネアンデルタール人は私たちと交配した
スヴァンテ ペーボ
文藝春秋
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 元エントリではクライブ・フィンレイソン『そして最後にヒトが残った―ネアンデルタール人と私たちの50万年史』(白楊社)を取り上げていたのだけれど、ネアンデルタールのDNAとなると落とせない人物、Svante Pääbo*3の一般向け書籍ということで、復旧に当たっては元エントリ公開後邦訳刊行のこちらに差し替えた。

 著者Svante Pääboの話、講演もYouTubeに多数あがっている(cf. Svante Pääbo YouTube)ので、英語の聞き取りホイホイなヒトはそちらからでも本書のあらましや後日明らかになったことなど聞けるんぢゃないかしら。「Svante Pääbo: DNA clues to our inner neanderthal」(TED、YouTube)hatebuなど、2011年とちょいと古いけれど*4、日本語字幕が利用できるものもある。

 同じような主題を扱った入手しやすいものとしては、未読なのだけれど、

絶滅の人類史―なぜ「私たち」が生き延びたのか (NHK出版新書)

 

*1: ファイル:Skeleton and restoration model of Neanderthal La Ferrassie 1.jpg - Wikipedia より借用。ライセンスについてはCreative Commons — 表示 - 継承 3.0 非移植 — CC BY-SA 3.0hatebu参照のこと。/しかしなぁ、《ポーズの状況設定は「現代につれてこられて動揺しているが、平静を装っている」》って何よ、と思って、ソースになってる 国立科学博物館のページを見たら、ホントにそう書いてあってびつくり。設定で遊んでどうする?

*2:【復旧時註】元記事では、記事配信元であるThe Wireのページへのリンクを張っていたのだけれど、すでに削除されていた。というわけで、配信先同内容の記事へのリンクに改めた。同趣旨の記事は、他にも同時期いろいろ出ている。e.g. 「Neanderthals gave us disease genes」(BBC News)hatebu「Got health problems? Blame it on Neanderthal DNA」(PBS NewsHour)hatebu他。解説記事等も後年いろいろ出ているみたい。万が一、上に示したリンクが絶滅していてもテケトーにググればテケトーな記事に出喰わすんぢゃないかと思う。未確認だけれど、日本語情報だってたぶんあるはず。

*3: とりあげた記事中では名前が出て来ないのだけれど。cf. 「スバンテ・ペーボ」(Wikipedia)hatebu「Sequence variants in SLC16A11 are a common risk factor for type 2 diabetes in Mexico」(Nature)hatebuなど。Wikipedia日本語版の記述は多少古めみたいなので、本家版に目を通しておいたほうが良さそう(なんだけれど、ちゃんと読んでないや\(^o^)/)。

*4: この時点ではまだネアンデルタールDNAの解読は完了していなかったはず。