「只今のBGM/Loscil - Plume」*1、聴くともなく聴いていて、一番不思議に思うのは、こういう音楽を好きでBGMなんかぢゃなく聴き込んでいるヒトも世の中にはいらっしゃるということ。音楽的無教養のアテクシからすると、気持よく聴き流す以上の聴取はなかなかできそうもない。じっくり聴き込むヒトたちは一体どういう心の動かされ方を味わっているのだろう。考えてわかるようなアレぢゃないけれどさぁ。
ここしばらくBGMにしていたアンビエントでエレクトロニカな曲のそういう性格についてツラツラというかウツラウツラ考えていて、行き当たりバッタリオツムの中で出喰わしたのが、この手の洋物古楽声楽曲。オルガヌムとかの多声音楽の揺籃期あたりなのかしら? 微妙な音色(声色)やビブラートというかコブシが回ってるというか、ってなあたり、器楽曲よりもエレクトロニカに近しい感触がある(んぢゃないかな)。
と、そう書いてしまうとあとは紋切り型で、伝統的なものの中に時代の先端の根を見出すというようなお話に落ち着いてしまいそうで、一気に話は詰まらなくなってしまうのだけれど\(^o^)/。
ある種のJ-POPの歌い手さんが、まかり間違えばオサレとうっかり聞こえなくもないかもしれない海外ポップスを、しっかりコブシを回してド演歌仕立てで聞かせてくれるのと同じで、別段熱心に耳を傾けていたというような事実がなくても、本人の生きてきた環境に流れていた音楽は間違いなく本人のオツムに深く浸透し耳と歌声を支配する。それと同じ理屈を捏ねてみればいい。
とはいえ、北米大陸で今どきオルガヌムみたいなのが日常的に耳に届くような環境があるんだろうか。あっても稀、件のアンビエントだの何だのの作者さんたちがその中にゐたものかどうか、ずいぶん怪しいんぢゃないか? でも、調べてみたらば案外意識的に古い音楽に耳を傾けていた、なんてなことになっていたりしそうな気もするする。どうなんですかね?
音楽史まるまるってのが無理でも、たとえばドビュッシーの作品史とかフルトベングラーの演奏の変遷とか、そういうのだったらお出来になる方もいらっしゃりそうな気がする。ウェブ制作の技術が足りない? 大雑把なものなら無料サービスのブログにフリー音源へのリンクを張る形でできちゃいやしないかしら? まぁどのみち面倒臭いこときわまりないだろうけれど。うーん。
*1: 未復旧。