堺貼り紙・看板散歩/人は獣に及ばす

 最寄り駅近くのパチンコ屋前。何がどう歴史なのか。

 

その他のうだうだ

 なんとなく、日々、日本近代文学\(^o^)/。

 この三四ヶ月程の間に、彼は三四の友人から、五圓程宛金を借り散らして、それが返せなかつたので、すべてさういふ友人の方面からは小田といふ人間は封じられて了つて、最後にKひとりが殘された彼の友人であつた。で「小田は十錢持つと、澁谷へばかし行つてゐるさうぢやないか」友人達は斯う云つて蔭で笑つてゐた。晩の米が無いから、明日の朝食べる物が無いから――と云つては、その度に五十錢一圓と強請ねだつて來た。Kは小言こごとを並べながらも、金の無い時には古本や古着古靴などまで持たして寄越した。彼は歸つて來て、「そうらお土産みやげ……」と、赤い顏する細君の前へ押遣るのであつた。(何處からか、救ひのお使者つかひありさうなものだ。自分は大した贅澤な生活を望んで居るのではない、大した欲望を抱いて居るのではない、月に三十五圓もあれば自分等家族五人が饑ゑずに暮して行けるのである。たつたこれだけの金を器用に儲けれないといふ自分の低能も度し難いものだが、併したつたこれだけの金だから何處からかひとりでに出て來てもよささうな氣がする)彼にはよくこんなことが空想されたが、併しこの何ヶ月は、それが何處からも出ては來なかつた。何處も彼處も封じられて了つた。一日一日と困つて行つた。蒲團が無くなり、火鉢が無くなり、机が無くなつた。自滅だ――しまひには斯う彼も絶望して自分に云つた。

葛西善藏「子をつれて」hatebu*1、強調引用者

 強調部分のようにボヤけばますます周囲から疎まれることになるに違いない。借りられてもよさそうな金が借りられなくなるのも致し方ありますまいよ。しかしまぁ、それでもそういうボヤきを綴らずにはいられない心境ってのは、よくわかるなぁ。いやぁ、実によくわかる\(^o^)/。世の中、「日本の富裕層がますます裕福に、アジアで最も急速に資産増加」(Bloomberg)hatebuなぁんてな話もあるわけだし、奇特な《救ひのお使者つかひ》さんでも現れて、アテクシを、無芸大食承知のうえで食客にでもしに來てくれないものかしら。うーん。

 などといい加減なことをほざいておると、こちらまで周囲から眉を顰められるになるわけでございますがぁ\(^o^)/。

 世の中には「Menswear Dog is Pulling In $15,000 USD a Month」(Hypebeast)hatebuなどという話もあって、我が稼ぎの犬畜生様にも劣る為体ていたらくぶりには呆れ返るより他に対処もございませんわね\(^o^)/\(^o^)/

 

子をつれて (岩波文庫 緑 56-1)
葛西 善蔵
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 リンク先アマゾンのページでは、「商品説明」が岩波のものになっていない点に注意。アマゾン、品揃えは大したものかもしれないけれど、このへん、いい加減なことって結構目についちゃうよねぇ。

 

*1: リンク先は青空文庫