本日のSong/David Lang, Shara Worden - Death Speaks

 クルなぁ。

 

 不勉強で作曲家のDavid Langというヒトのことは知らない。「David Lang (composer)」(Wikipedia) はてなブックマーク - David Lang (composer) - Wikipedia, the free encyclopediaを斜め読みした感じでは、シーリアス・ミュージックな作曲家さんということみたい。ロックその他の音楽への親和性も高い感じ。YouTubeを漁ってみると、「Heroin (by Lou Reed, arranged by David Lang)」(YouTube) はてなブックマーク - Heroin (by Lou Reed, arranged by David Lang) - YouTubeという具合で、ルー・リードのアレンジものなんかも出て来た。ウィキp日本語版には項目がない。僕よりちょいと歳上の作曲家さん、ということはすでにいい加減爺ぃもいいところではあるけれど、どうなんだろう、サカモト教授なんかを耳にする層にアピールすれば、日本でだって流行りそうなヒトぢゃないかしら。というかそういう層のヒトなら先刻ご承知で輸入盤なんぞで聴いていたりするのかしら。タイトルは「Death Speaks」となっているけれど、実際に上にあげたものは複数の歌で出来上がっている作品の最初の歌で「You will return」。YouTubeでは「Death Speaks」の全篇、現在のところでは聴けないみたいだ*1。聴けるのは4番目の「Pain changes」くらいか。って、これもここにあげて置くが親切ってことか。

 歌っているヒトはどちらも同じ Shara Worden。My Brightest Diamondという個人プロジェクトを立ち上げているシンガー・ソングライターさんなのだそうな。声、いいよねぇ。My Brightest Diamond、YouTubeでちょっと聴いただけだけれど、「シンガー・ソングライター」という片仮名日本語からイメージされるアーチストさんとはいささか違ったハイブローな感触がある。とはいえ、別に現代音楽バリバリというのでは全然なくてロックなりポップスなりの耳で聴ける感じ。そのうち、こちらはこちらでまとめて聴くべぇか。

 

 「Death speaks」をどう訳せばいいのがいいのか「speak」と、「say」「talk」とかとの違いとかわかっとらんもんなぁ。日本語の語感だけなら「死が語る」くらいがテケトーに重みがあってヨサゲだというような具合だけれど。「You will return」というのも歌詞が聴き取れないままだとよくわかりませんな。日本なら常識的には帰って来るのはお盆の死者さんのほうだけれど、死の語りそのままが歌になっているとすると帰るのは生者の方。チリで生まれたヒトはチリにお帰んなさいぢゃなくてですねぇ、塵より生じたるものは塵に返れというふうな具合になる。

 けれど、そのへんの面倒はさておいて、一番大きな魅力は伴奏の音の絡み合いと声なのかなぁ。ピアノ、ハープやギターの音の入るタイミング。似てはいても異なる音色の絡み合いとズレ、気持ちいいよなぁ。調性のむずかしいどうたらこうたら、調性への回帰みたいなアレなのか、面倒臭そうなところはなくて、おまけに音数も少ない。ちょっと気分を引いたところで聴いていると古い古い世俗歌曲みたいな雰囲気さえあるようなメロディ。それが如何にもクラシックでございっていうのぢゃぁない女声で歌われているあたり。

 

 David Lang、YouTubeで漁ってみると はてなブックマーク - David Lang - YouTube、歌以外の作品も結構僕には来る。ファンの方にはごめんなさい、だけれど、BGM的に聴き流してもちょうどいいくらいの作品も多いんぢゃないかしら。そうでもない? 何にしてもアテクシは気に入りましたよ。

 

Death Speaks

Death Speaks

 
Death Speaks [Analog]

Death Speaks [Analog]

 

*1:【復旧時註】その後、ライブものなら出た。ただし、オフィシャルなもの(のよう)でありながら音量の調節などの問題あり。