本日の備忘録/来月18日、宇宙遊泳50周年

 今年は宇宙遊泳50周年なのだそうな。ヴィデオタイトルで用いられている「EVA」という略語はいろいろあるようだけれど*1、ここでは「extravehicular activity」。宇宙船外活動。つまり、宇宙遊泳に限らず、月面探査の類も含まれる。でも、今現在の宇宙開発の状況からすれば概ね宇宙遊泳を指しているといってもいいんだろうし、EVAのいの一番が宇宙遊泳だったわけなんだから、宇宙遊泳50周年で間違いはないよな。

 上のヴィデオは2013年に公開されたものなのだけれど、宇宙遊泳の歴史っぽいものを振り返るなり知るなりに便利だろう*2メリケンの視点からだけだし、英語だから何云ってんだかわかったもんぢゃありませんがぁ、僕と同年代くらいの方なら、映像を眺めているだけでもアレコレ思い出すことがあるんぢゃないかしら。言葉がわかんなくてもそこいらへんのアレコレで何とかわかったような気分には浸れたりしそう\(^o^)/。

 

 人類初の宇宙遊泳は、1965年3月18日、ソ連ウォスホート2号*4アレクセイ・レオーノフによってなされた。そのときのアレコレは「ウォスホート2号/どこまでも運のいい男」(スペースサイト!) はてなブックマーク - ウォスホート2号がまとまっていて読みやすい。最初から最後まで危うい話のテンコモリ、かつてのソ連らしいといえばらしいのだけれど、真空中での宇宙服の膨張さえ予想されていなかったらしいってなあたりになると、そりゃぁ「いくら何でも」付きで酷い話だなぁ、うーん。

 右はその折の写真。なんだか異星人を写したぞと称するタイプのいたずら写真といった趣があって味わい深いというか何というか。予定ではレオーノフが船外からウォスホート2号を撮影する予定だったのだが、宇宙服の膨張によってそれが出来なくなってしまったといった話があって、そうなってくるとこの程度の写真ぢゃぁ、ホントに宇宙遊泳はあったのかどうかってな気にもなってきちゃうけれど、アポロの月面着陸とは違って、こちらでの陰謀論系の議論はないみたいだ。

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ソ連での記念切手*5

 ソ連では右のような記念切手も出ている。実はウォスホート2号がどのような宇宙船だったかは一般に公開された資料がないとか何とかで、これがウォスホート2号の姿を伝える唯一の資料となっている。というのは真っ赤な嘘で、参照できる資料もないまま、デザイナーさんが空想でテケトーにでっち上げたものなのだそうな。まぁ、こいつもソ連らしいお話ということになるのかしら。

 いつ頃だか、この記念切手の写真を見てウォスホートという宇宙船は真空管か何かみたいなのだなと信じていた時期があったなぁ\(^o^)/。でも、時代のデザインってのはそんなもんで、真空管が当時のテクノロジーの先端を表象していたということなんだろう。『禁断の惑星』のロビーの頭部がああなったのも真空管のイメージ由来だとか何とかいう話もあるらしいし。

 メリケンはこのへんでもソ連に遅れをとってしまったわけだけれど、それでも同じく1965年6月3日、ジェミニ4号でエドワード・ホワイトが宇宙遊泳している。こちらはクリアなカラー写真がネット上に何枚も出ている。右はその中でもジェミニ宇宙船の形がほのかにわかるものになっている。ホワイトくんがいささかピンぼけなのがアレだけれど、宇宙飛行士、宇宙船、地球の3点セットがちゃんとそろっているというのがいいと思うんだけれどどうかしら。

 子ども時分には、宇宙遊泳の圧倒的な解放感に憧れていたはずなのだけれど、今眺め直すと、もちろん解放感は消えたわけではないにしても、果てしない覚束なさや不安を感じもする。無重力状態の中、細い管以外何も頼るものなく全方位に対して宙ぶらりんになる感覚が、子ども時代と比べるといくらもリアルに想像できるようになったからだろうか。映画『ゼロ・グラビティ』の原題は『Gravity』であって、「ゼロ」をつけたのはダサダサだというような話があるけれど*7、「Gravity」=「重力/恩寵」という感覚は神学的議論とも映画のお話とも関係なく納得されるなぁ。

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メリケンの記念切手*8

 メリケンでも右のような記念切手が出ている。宇宙遊泳の2年後、1967年の発行。こちらは本物のジェミニ宇宙船のイラスト。2枚で1セットというのはどういう事情だったんだろうか。切手マニアではない僕にはよくわからないけれど、横長のデザインというあたり、ソ連と張り合う気持ちが働いていたんぢゃないかという勘繰りはどうしてもしたくなっちゃうよな。

 どうでもいい話だが、ジェミニ宇宙船のデザイン、好きだったんだよなぁ。アポロのだって嫌いだったわけぢゃぁないけれど、「円錐(司令船)+円筒(機関船)+円錐(ロケット・ノズル)」という作りは、微妙に斜面の角度を変えた円錐の組み合わせで出来上がったジェミニのシェイプと比べるといささかならず単調なものと見えた、というか、今だってそう見えちゃうよなぁ。『かわいい魔女ジニー』のトニーが乗り込んだのもアレ、お話のきっかけになる最初のはたぶんジェミニだったしな*9。ってまぁ、性能も目的も違うものを並べてデザインを云々するのは素人の恣意に過ぎませんですけれど。

 

 メモなのでとくに結論とかはないなぁ。でも他人様用にあえて書くとすると、えぇっと、要するにえっと、宇宙遊泳50周年やらハッブル宇宙望遠鏡25周年やらで、NASAの YouTubeチャネル はてなブックマーク - NASA - YouTubeやら、ReelNASAの YouTubeチャネル はてなブックマーク - ReelNASA - YouTubeやら、ハッブル宇宙望遠鏡の YouTubeチャンネル はてなブックマーク - Hubble Space Telescope - YouTubeやらあたりで、いろいろ興味深い映像が公開されてますよ、ということをお伝えしたかったということには出来るかしら、出来ないかしら\(^o^)/。

 

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 リージョン1である点には注意。僕はこのDVDを見ていないので確言出来ないけれど、レヴューによれば「英語字幕はクローズドキャプションで見ることができます」とのこと。でも、英語がわかんなくてもお話は異様なまでにシンプル、一話25分で、たぶんたいていのヒトは見ていて充分に笑える。

 ひと頃変な英語教材の広告に顔を出していたシドニー・シェルダンも脚本を書いてたりする。

 

*1:cf. EVAの意味・用例|英辞郎 on the WEB:アルク はてなブックマーク - EVAの意味・用例|英辞郎 on the WEB:アルク。日本だとエヴァンゲリオンでも使うの?

*2: 自力で見つけたわけではなくて、「#SuitUp with NASA for the Journey to Mars」(NASA) はてなブックマーク - #SuitUp with NASA for the Journey to Mars | NASAの記事のおまけとして紹介されていたもの。

*3: Extravehicular activity - Wikipedia, the free encyclopedia はてなブックマーク - Extravehicular activity - Wikipedia, the free encyclopediaより拝借。

*4: ウィキpの表記だと「ボスホート2号」になってる。ロシア語の読みとなるとテンでわかんないから、何が正しいんだかまったくもってアレでございます。

*5: Extravehicular activity - Wikipedia, the free encyclopedia はてなブックマーク - Extravehicular activity - Wikipedia, the free encyclopediaより拝借。

*6: Gemini 4 - Wikipedia, the free encyclopedia はてなブックマーク - Gemini 4 - Wikipedia, the free encyclopediaから拝借。

*7: e.g. 浅田 彰「クリストファー・ノーランの《インターステラー》」(REALKYOTO) はてなブックマーク - REALKYOTOなんかにも余談的にちょびっと。他にもあったはずだけど、忘れちゃった\(^o^)/。

*8: Extravehicular activity - Wikipedia, the free encyclopedia はてなブックマーク - Extravehicular activity - Wikipedia, the free encyclopediaより拝借。

*9: cf. I Dream of Jeannie Season 1 Episode 1-6 - YouTube はてなブックマーク - I Dream of Jeannie Season 1 Episode 1-6 - YouTube