本日のギター/John Renbournの再発掘音源、16日にリリース

The Attic Tapes

 「John Renbourn's Album Of Unreleased Recordings... Coming Soon」(World Music Network) はてなブックマーク - John Renbourn's Album Of Unreleased Recordings... Coming Soon – World Music Network – News「John Renbourn, “The Attic Tapes”」(PEGHEAD NATION) はてなブックマーク - John Renbourn, “The Attic Tapes”によると、今年3月に亡くなった John Renbourn *1の60年代初期の音源がリリースされるとのこと。新たに見つかった録音という類だと中身はつまらなかったりするのが世の常なのだけれど*2、試聴出来るかぎりでは、たしかに録音の質が素晴らしいとは云い難いものの、60年代John Renbournの、後年薄らいでしまうエキサイティングなところがはっきりと出たプレイになっていて、ファンには聴き逃せないものになっているといって良さそうだ。

 John Renbournの友人Mac Macleod はてなブックマーク - mac macleodが見つけたテープが元になっている。当時、Renbournは Macleodと共にお手軽録音(casual recording)*3をいくつか残していたんだけれど、何分お手軽なので演奏場所や日付、共演者の信頼できる記録は残っていないとのこと。ただ書き込まれたメモによると一番古い録音はどうも1962年に遡るらしい。ソロ・デビュー盤『John Renbourn』よりも古いということになる。

 収録作品の多くは、ファンにとってはお馴染みのもの。とはいえ、「Portland Town」や「Nobody Knows You When You’re Down and Out」など、へぇ~!っとなるようなものも。それに、周知のこととはいえ、John のギターとなると自在な即興が気になりもするし。

 さらに、この音源リリースは Johnの生前に企画されたものであったため、ライナーノーツも John が書いたものも収録されているということなのだそうな。これはごく限られた引用を除いて公開されていないので中身はどんなものかわからないのだけれど*4、やっぱり気になる。

 

 タイトル中の「attic」は屋根裏部屋なんかのことを指す言葉だったと思う。Bob Dylanなら『Basement Tapes』だなというようなことはさておき、そういえば、僕が目にした唯一のライブは、新宿ロフトでのものだったことを思い出したりする。あのときのライブの後、何の雑誌だったか、インタヴューだか Grossmanとの対談だかで「会場は地下にあるのに、ロフトとはコレ如何に?」みたいなことを語っていたっけか。

 そういうことを思い出したりしながら、やっぱり John Renbourn、好きなんだよなぁと改めてため息をつく。

When John Renbourn passed away earlier this year, folk-baroque guitar fans everywhere went into mourning. With fellow guitar masters Davy Graham’s and Bert Jansch’s deaths still in much-too-recent memory (Graham passed in 2008, Jansch in 2011), it became apparent that we were witnessing the end of an enormously important school of British acoustic fingerstyle players, who shaped a genre and influenced a generation of young players (read my memory of John, written shortly after his passing, here).

「John Renbourn, “The Attic Tapes”」(PEGHEAD NATION) はてなブックマーク - John Renbourn, “The Attic Tapes”

という言葉が胸にクルなぁ。そうだよなぁ、John の死こそ具体的に明確な形を持った一つの時代の終わりなのだなぁ。うーん。

 

 

ジ・アティック・テープス

ジ・アティック・テープス

 
The Attic Tapes

The Attic Tapes

 

 下はMP3版。各収録曲30秒ずつの試聴が出来る。それぞれバラ売りからの購入も可(cf. John Renbourn"The Attic Tapes")。

【復旧時付記】今ならYouTubeで『The Attic Tapes』の、著作権の面倒を気にしないでいい全篇の試聴が可能になっている(cf 「本日のギター・メモ/ YouTubeで聴く John Renbourn」hatebu)。

*1:cf. 「訃報/John Renbourn」/【復旧時註】現在未復旧。

*2: 新たに見つかったといっても、Johnの死後ではないみたい。

*3: どう訳すのが適当なのかわかんないんだけれど、とりあえず。

*4: Johnの話はいつも抑制的だからあんまりびっくりするような話はないんぢゃないかなぁ、といい加減な憶測をしたりするのだけれど。

*5: 「John Renbourn's Album Of Unreleased Recordings... Coming Soon」(World Music Network) はてなブックマーク - John Renbourn's Album Of Unreleased Recordings... Coming Soon – World Music Network – Newsの記事経由。ホントは「Listen to a sneak peek below... 」とあったんだけれど、うーん、これは紹介しないわけにはいかないよなぁ。うーん、うーん。ごめんなさい、World Music Networkさまm(_ _)m。