1000年の間違いと「42」

 囲碁のこと自体は全然わかんない。だから、上のtweetで語られていることが具体的に理解出来ているわけではまったくない。でも、《人類は1000年近く間違って研究していた》というような事態は、たぶん囲碁以外の領域でもあるに違いないんだろうな。

 AIがヒトから職を奪うという話も、そもそもヒトとして無能一筋に生きて来た僕のようなのには恐るべき脅威なのだけれど、AIの進化が特異点を超えたとき、最も大きなインパクトをヒトにもたらすのは、実はこの1000年もの間違いを暴き出すという事態ぢゃないか。そして、AIが導き出した知恵からこれまでの誤りを正そうとする運動と、それを認めまいとする運動の衝突が起こる。

 Google先生に訊ねてみれば、750万年待たずとも(cf. the answer to the ultimate question of life, the universe, and everything)、サクッと

というような具合に答えを返してくれる。

 正しい答えが「42」になるのかどうかは知らないが、「42」という答え同様、ヒトにとって受け容れやすいものであるとは限らない。むしろ、正しい答えとそこに至る理路が理解し難く受け容れ難いものであるからこそ《1000年の間違い》も生じたのかもしれない。

 その意味を正しく理解しようとする一派と理解を無駄な努力と見る一派の対立は、やがて地球の破壊に至ったりするとまったくもって『銀河ヒッチハイク・ガイド』になっちゃうのだけれど。

 

 話のオチがどんな具合につくのかつかないのかはさておき、シンギュラリティ超えしたAIがもたらすものは、人類との共存云々を超えたケッタイな事態なのかもしれないというようなことを考えたり考えなかったり。

 

銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)

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