本日の気候変動/3年連続の記録更新、おめでとうございます(違

 もにょもにょ動く平均気温変化を眺めていても何となくしか感じ取られない気候変動だけれど、

と並べてみると、一目瞭然、途中経過も同じようにキャプチャーしてみても変動具合にさしたる変わりはない。年頭5日には「地球温暖化の「休止」はなかった、米英大チームが確認」(AFPBB News)hatebuというような報道もあって、この糞寒い朝、想像シ難いことではあるけれど、変動はたゆまず進行中。

 「世界の気温、3年連続最高 米機関が観測」(共同通信 47NEWS)hatebuによると、

 人為的な温暖化に懐疑的な姿勢を示すトランプ次期政権は、この研究に関連した気候データ取得の取りやめを検討中と米メディアは伝えている。NOAAのディーク・アーント主任は「米国民の利益のために、気候の状況を正確に伝えていきたい」と話した。

とのこと。原因が人為であろうが自然現象であろうが、気候データの取得を取りやめる必然などまったくないのであって、やはりしかじかの事実が自分たちにとって都合が悪いヒトビトがそこに存在しているということなのだろうか。というような勘繰りはさておき、地球規模の気候観測が出来る主体はさほど多いとは思えない現状では、明日のトランプの大統領就任が地球全体にとっての不幸なのだと云わざるを得ない。

 これだけの規模の観測を持続的に行い得るのは、現在のところまずアメリカを措いてはないと見るのが妥当だろう*1。その規模のぶん、利権がどうのこうのといったささやかな批判はあり得るものではあるけれど、しかし、大筋において観測が不要になるような楽観はあり得ないだろう。少なくとも僕のような素人にはそう見える。

 こういうのを眺めると、今でさえ経済的に喘いでいる南側諸国が被る影響はほとんど破滅的と形容できそうなものだ。現在のシリア難民問題とは比するべくもない人道上の深刻な問題が引き起こされることは、ほとんど間違いのないことのように思える。世界経済の混乱は、日本の経済にだって、温暖化の直接的な影響以外のインパクトを引き起こすことになるだろう。

 直近に控えた東京オリンピックパラリンピックだって、「本日の埋草/熱終焉を迎えるオリンピック」*2で紹介したカリフォルニア大学バークレー校の研究のように、《Tokyo, the city that has secured the 2020 summer Olympiad, would also be too hot to ensure athlete safety》というような予測もある。3年少々後のこととなれば、今さら対策の立てようもないということなのかどうか、国内報道をほとんど目にしないけれど、研究主体を考えるとまったく信用出来ない類のものではないだろう。どうすんだよ、金を浪費した挙句、アスリートの安全も保証できない大会なんぞ開いて。ったく。

 

 そんなこんなを書いてみたところで、ボヤキ以上のものにならないのは切ないところだけれど、しかしなぁ、もちっと騒がないとますます以てどうにもならないというのは、これまたはっきりしている。国連の元親分も現役時代には、パンピーのお前らのリーダーに文句つけなきゃダメぢゃんと云っていたわけで*3、まぁ爺ぃのボヤキも騒ぎの一つくらいには数えてやっていただけないものかと思うわけですよ。ダメですかねぇ。

 

 

 原因はなんであれ、気候変動はもはや当面止めることが出来ない。とすると我々が打つべき手はどんなものになるのか。はてさて。

*1: ちなみに、ヴィデオ最後に紹介されるサイトは、NASA: Climate Change and Global Warminghatebu

*2:【復旧時註】現在(2019年2月2日)未復旧。

*3:cf. 「COP21 video message from Secretary-General Ban Ki-moon」(United Nations、YouTube)hatebu