堺貼り紙・看板散歩/天牛堺書店北野田店篇

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2月10日

 破産の報道があったのは1月28日。当初は債権者の貼り紙だけだったのがいつの間にかそのまわりにユーザの貼り紙が貼られ始めた。報道から想像するに、他の支店より貼られ始めたのは遅いのかな。

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2月17日

 中央のカヴァーのついた大きなヤツが債権者の貼り紙。少しずつユーザの貼り紙が増えて来た。

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2月24日

 トリコロールの付箋が増えているのはどうしてなんだろう?

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3月1日

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3月3日

 債権者の貼り紙の上にも貼り紙。これはちょっとまずくないですかね。

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3月10日

 債権者の貼り紙の上にあった貼り紙が移動させられている。やっぱりまずかったのかしらね。「NO BOOK」の末尾の「OK」がなくなっているのは、OKぢゃないよってことですかね。まさかね。

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3月17日

 そろそろ貼り紙の増加は止まったか。

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3月20日

 いつ剥がされたのか、債権者のものも含めてご覧の通り*1。それにしても、店の名前まで隠さなければならないものなのか*2

 

 天牛堺書店破産の報道があった前日のこと。

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1月27日

 いつものように古本のコーナーで立ち読みしていたら、父が仕事を辞した折に非売品として出しちゃったエッセイまがいが書棚に並んでいた*3。具体的な金額は忘れてしまったが、以前ここで落手した天沢退二郎『血と野菜』よりも高かった。そりゃないな、ヒドい値付けぢゃないか、とそのときは思ったのだが、翌日報道に触れて、アレが目に止まったのは何かの天のお告げだったんぢゃないかというようなあらぬことを考えてしまった。

 

 実家界隈、以前と比べると書店の数は激減してしまった。10代まで利用していた書店は1軒を除いてすでに残っていない。残った1軒も、なんとかいうオンライン書店の配送所みたいなものに成り果ててしまっている。東京に出ているうちに出来た書店も、一昨年1軒が100円ショップに化け、まだ生き延びている1軒は、率直に云って品揃えが少なくとも僕向けとは云い難い。天牛堺書店北野田の古本コーナーが辛うじて、というところだった。界隈で現代詩関連本が置いてあるのは天牛堺書店の古本コーナーだけという書店の為体ぶりは、それだけで充分嘆かわしかったのだが、それさえ消え失せてしまったとなるともう何をか云わんや。う~。

 はてさて。

 

古本屋ツアー・イン・京阪神

古本屋ツアー・イン・京阪神

 

 

*1: Twitterで調べてみたところ、18日に剥がされたらしい。cf. 鐵(てつ) on Twitter: "破産した天牛堺書店の北野田店の前を通ったら朝にはあったメッセージの書かれた付箋が無くなり看板などには段ボールで目隠しが… ".

*2: といってもこうなったのは正面入口あたりだけで、店の側面には、看板は元のままになっているし貼り紙も債権者のものだけ残ってはいるのだけれど。

*3: どれがその本だかは内緒だわね。