ギタリスト本人のチャンネルで2016年2月に公開されたヴィデオ。
Adam Raffertyもよく知らないヒトなのだけれど、それでも最近は知名度が上がりつつあるギタリストさんみたい。YouTubeのチャンネルで公開されている作品の選択やアレンジから考えて、たぶんジャズを経過してきたギタリストさんなのだと思う。そのへんから生じたこととして、曲そのものの弄り方がここまで紹介した2つの「サマータイム」以上にはっきりしてきているように感じられる。鉄弦のギターならではの技法の導入もある。
演奏の全体的雰囲気は、まだオーソドクスな解釈の内にあるように感じられるけれど、音楽やギターの都合の侵食が徐々に進んでいるというところか。「侵食」なんて書くと悪いことみたいに見えるけれど、そういうつもりはない。純粋に歌の解釈からのみでは必要ではなさそうな要素が加わって、実はギタープレイとしては、いっそうおもしろいものになっていると思うなぁ。もちろん、ものごとには過ぎたるは猶及ばざるが如しということもあるから、なんでもテンコ盛りにすればよろしいということにはならない。で、この演奏は、そこいらへん、いい按配にこなしているんぢゃないか。
ロクな定義もなく雑に使ってきた「オーソドクス」という言葉のボロが、そろそろあからさまになりそうな気配が濃厚に漂って来たかなというところなのだけれど、そこいらへんはもう少しいい加減な扱いのまま話は先に進めたいところ*1。
その他「サマータイム」関連エントリは、「本日の夏時間 の検索結果 - 日々の与太」からどうぞ。
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*1: って、ここだけの言葉の勢いで書いてます。「夏時間」モノを続けるつもりがあるわけでもないんだしぃ\(^o^)/