これだったのかぁ。
くそ胸糞悪いので注意喚起です。
— りょー (@ryoginrock) June 30, 2019
お悔やみ欄見て無差別に送るのが流行ってるらしいです。
人の死に漬け込んでクソみたいな詐欺やってる奴は痛い目みてほしい。
それにしてもアホな文書書くよな。
口座もネットだし名前も偽名だろうから足はつかないかもしれんけど捕まってほしいな。馬鹿らし。 pic.twitter.com/K2bOexOMnA
TLに流れて来たツイッター上の投稿。
正直に書いておくと、最初に目にしたときには半信半疑だった。ツイッター上には注目を集めるためにいろいろ「工夫」が凝らされた発言が流れているものだからだ。今月5日には、「りょー on Twitter: "続報です。 本日犯人が逮捕されたようです。 ネットの力は本当にすごいなと思いました…。 今回の件は被害者がいなくてよかったですが、もっと巧妙な詐欺も増えるかもしれないので気をつけてください。 皆さんその点宜しくです。"」との続報も流れて来たのだけれど、「逮捕されたようです」という曖昧な表現もあって、ちょっとこれは怪しいんぢゃないかと思い始めていた矢先のニュースで、ホッとしたというとなんだか変な具合だけれど、まぁホッとした。
警察の取り調べに対して松尾容疑者は容疑を認め、「遺族は恥ずかしくてだまされると思った。100通送った」と供述しています。
そんなもん、ホントによくもまぁ思いつくものだ。「オレオレ」以降の詐欺の手口、別に全貌を把握しているわけではなく、報道で断片的な話を見聞きしているだけだけれど、それでもそのアイディアの豊かさに驚かされる。その発想力、違う方面に活かすことが出来れば違う人生も開けてきそうなもんだ。昔はそんなふうに考えることもあった。
似たようなことを考え、考えるだけではなく確かめようとするヒトも世の中にはいらして、ダン・アリエリー『ずる――噓とごまかしの行動経済学』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)*2によれば、クリエイティヴィティとずる賢さには深い関係があるんだそうな。ヒトを騙すのにも創造的なものを生み出すにも、様々なコンテキストを利用して物事の相互関係をつなぎ直す知的能力が求められるからぢゃないかとかなんとか*3。実験めいた話も登場して、どうも両方の能力は実際に被っている疑いが濃厚なのだとか。
「若者のクリエイティヴ・冒険志向の国際比較」(データえっせい) によれば、自身がクリエイティヴで冒険志向であると自認する若者は、日本では国際比較上ダントツの少なさで「極地」と評し得る体のものだという。さらに、「若者は萎縮させられている?」(データえっせい) によれば、同様の自認は年長者ではさらに少なくなっているのだそうな。もしこうした自認が正確に各人の心理を捉えていたとするなら、そしてダン・アリエリーの議論が正しいものだとするなら、特殊詐欺その他も国際比較上、日本では少ないはずだという仮説が成立するのではないか。あるいは、上の「データえっせい」記事は2013年に書かれたものだが、その後ももし特殊詐欺の類が増加しているとすれば、ひょっとすると日本人のクリエイティヴィティの自認も向上しているのではないか、と考えられるかもしれない。
このように考えてみると、