ほめてほしいよね、そういうとこ

 人の成長にはいろんな要因が絡む。上に書かれている部分からだけでは、彼女のお母さんが全体としてどんなふうな接し方で子育てに臨んでいたかわからないし、ましてやさゆりさんのその後の人生が推し量れるわけではない。限られた部分だけで全体を推し量るのは馬鹿げたことである。ただ、上に書かれているような親御さんの態度そのものは、子どもに勉強させたいと本気で考えるなら、原則的に採るべきではないものだというあたり、半ば備忘録的に*1

 

 勉強しないで叱られるか、勉強して叱られるかという2つの選択肢しかない場合、どのみち叱られるのであれば、勉強しないという選択は子どもにとっては充分に合理的なものになってしまう。してもしなくても厭な思いを味わうハメになるのなら、しないほうが楽ちんな分マシだってことになるんだもん。そして、そういう選択を何度も強いられるなら、勉強しないことが習いとなり性となる。勉強する気が失せるばかりではない。何事に対しても積極的に取り組めない性格を作り出すことにもつながってゆく。学習性無力感とか学習性無気力とかみたいなヤツだ*2

 勉強しようがしまいがとにかく何らかの瑕疵を見つけて叱る態度というのは、傍からは親の責任回避であるように見えることが多い。「勉強しろ」と云ったのであるからそれでも勉強しないのは本人の責任に他ならず私の知ったことではない。「さらに勉強しろ」と云ったのであるからそれでもさらなる勉強をせず成績不振が生じるのも本人の責任であって私の知ったことではない。心のどこかでそういう責任回避的思考が働いているのではないかと傍からは見える。そういう叱り方こそが、実は子どもを勉強から遠ざける一因であり、子どもが置かれている状況を充分考えない親の無責任の露呈って感じになってるんぢゃないか。

 本人が自ら進んで勉強したときは、出来不出来にかかわらず褒めてやることは不可欠だと云っていい。ましてそれが珍しいというならなおのこと、変な皮肉を交えたりしないで素直に褒める*3。当たり前のことのように思えるのだけれど、それがお出来にならない親御さんも多いみたいだ。数えたわけぢゃないけどさぁ。う~。

 

 読み返してみると、「みたいだ」とか「見える」とかばかり目立つなぁ。まぁしかし、心理学の専門家なんかぢゃないんだから、ここであれこれテケトーに断言する度胸はございません。すみませんm(_ _)m。でも、だいたい合ってるくらいのことはあるんぢゃないですかね。ダメですかね。う~ん\(^o^)/。

 

 この手の話を考えるきっかけとして、入手しやすく読みやすい本になっているんぢゃないかしら。細かいことを云えば、「江戸しぐさ」の扱いなど気になるといえば気になるけれど、全体的には行動分析入門として優れていると思う*4。お薦め。

 

*1: 要するに、少々雑に書いてますってことかも\(^o^)/。

*2:cf. google:学習性無力感

*3: ある種の知的職業に就いていらっしゃる親御さんには結構これが難しかったりするみたいだ。相当しっかり意識しないと捻った云い方で子どもの困惑を招いていたりすることってあるように傍からは見える。

*4: 素人がナマ云ってすみませんm(_ _)m。