本日の備忘録/Huge sinkhole opens up revealing paving from Ancient Rome

 シンクホールといえば怪我人の出ること必定、まずは八方丸く収まらないところ、本件ではコロナ禍のおかげさま、ヒトのゐないところに出来たシンクホールで怪我人なんぞは出ては来ず、出てきたのはあらまびっくり、古代の敷石、ついでに広場というめでたい話。

 

 とはいえ、シンクホールが出来したあたりの表向きはそうべらぼうには古いものとも見えない。電柱も見当たらないから電線に電話線は、その他ガス管、水道管とまとめて地下に移されたのだろう。となるとその程度の近年にも工事のための掘り返しはあったのではないか。もしそうだとすれば、その折にだってローマ帝国の遺物に気づく工事関係者がいたとしてもいいような気がしても来る。

 それぢゃぁ、話は一気につまらなくなってしまうのだけれど\(^o^)/

 

"Beneath the modern city there is the ancient city perfectly preserved, sometimes in a surprising way," said archaeologist Marta Baumgartner, who believes the ruins will help people to have a better understanding of what the city looked like during the Roman Empire.

 概要欄のこの部分もちょっとよくわからない。少なくとも本件は「びっくりしちゃうふうに保存されている」のではない。ローマともなれば、遺跡・遺物の類が埋もれているのは、たぶんそんなに珍しいことではないだろう。ただ、すっかり観光地化してしまった現在では、土地を掘り返す機会がめっきり少なくなっていて、おかげでシンクホールでもできないと新たに遺跡と出喰わすこともないんぢゃないか。つまり、びっくりしちゃうのはシンクホール発生によって思いもかけず見つかっちゃったという発見のされ方になるわけだ。

 そこいらへんを強調できたほうが、ポスト・コロナの観光資源として利用できる逸話ネタとしても有効かもしれないしなぁ。

 

 というようなことをつらつら考えていると、どうにも陰謀論めいた妄想が頭ん中にムラムラと湧き上がって来る。つまり、実は遺跡・遺物の埋もれている場所は、過去、種々の工事の折に見つかった断片的な遺物から粗方見当がついていたのだ。しかし、すでに人出に埋まる観光地、地元のヒトビトからすれば、通行の制限を要するような発掘調査が行われては敵わないということでなかったことにされていたに違いない。しかし、今回のコロナ禍ですっかり落ち込んだアレヤコレヤ、単なる復興ではここのところの落ち込みは回復できっこないところ、何か話題になる要素、できれば金のかからぬネタを仕込む必要がある。ヒトのいないをこれ幸いに、発掘のための穴をシンクホールと言い募り、偶然による遺跡発見としておけば、世界のメディアも注目しないはずはない。安上がりの観光復興の梃入れに好都合ということで出来上がった騒ぎなのでは、なぁんてことは、いくらなんでもございませんわぁねぇ\(^o^)/

 

 というような与太はさておき閑話休題

 來る18日から、イタリアは外出禁止が解除され、来月3日からは入国も再開されるとのこと。観光復興は重要課題ということではあるのだろうけれど、さて。

 

立ち読み課題図書、その他

ポール・サイモン 音楽と人生を語る

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 先日ようやく読了。「Graceland」の歌詞が作られてゆく過程には、心を揺さぶられるところがある。降りてきた言葉と、いわば語り交わす結果として選ばれ少しずつ増殖してゆくさらなる言葉のさまは、半ばは予想していたこととはいえ、ここまで具体的に語られるとは思いもよらなかった。

グレイスランド

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 リンク先ページをご覧になれば、他にもなんとか記念盤だの輸入盤だのMP3だのアナログ盤だの種々の盤が出ている。

 確認していないけれど、Spotifyあたりで試聴できるんぢゃないか。YouTubeだと、オフィシャルな音源では有料登録していないとアルバム全体を通しては聴けない。

 名盤であることは疑いなしなんだけれど、僕の狭い経験の中では平均的な日本人リスナーの好みに合うかどうかは結構微妙みたい。興味のあるヒトは、まず試聴してみるといい。