本日のSong/Sarah Jarosz - Johnny

 先日公開されたサラ・ジェローズ*1(Sarah Jarosz)の最新アルバムからのMV。

 最新アルバム『World On The Ground』全体は、すでに本人のYouTubeチャンネルから音源のPlaylistの形で公開されているのだけれど*2、紹介する時宜を逸しちゃってたというわけで、まぁ*3

 

 作曲・編曲・演奏、いずれも手堅いところに独特の声質の魅力が加わるというあたり最早動かないのかな。音楽的出自であるカントリー・ミュージックから少し離れて、「都会的」とか何とかいえばいいのか、洗練の度を増してもいる。ポール・クルーグマン(Paul Krugman)の金曜日コラムでSarah Jaroszを初めて知った頃の「Build Me Up From Bones」(YouTube)も、カントリー・ミュージックからの洗練は伺えたけれど、さらにそうした傾向が推し進められたというような。もちろんカントリーの趣は今も十分感じられるから、このへんは異論もありそうか。

 歌詞についてはこれからゆっくり読み込んでみるつもり*4

 

 それにしても、バックのアニメーションがなんだか奇妙。たしかに面白いご尊顔ではあって造形的に弄り甲斐もなくはないような気がしないでもないのだけれど、う~ん、しかし切り刻むような扱い方には抵抗を覚えちゃうなぁ。面白いけれど^^;

 こういうヴィデオになった理由ってどんなものなのかな? コロナ禍の只中、ヒトをひと処に集めてことをなすには憚りがあるというところなんだろうか。で、アーチスト本人ただ独りを素材にして、少人数、ひょっとすると独りのアーチストの手で弄り倒した映像を使って人目を引こうという戦略を、となると、どうしてもケッタイな仕上がりに……というような。そういえば、つい先日公開された「Molly Tuttle - Olympia, WA (Rancid Cover - Official Music Video)」(YouTube)もMVに登場するのはアーチスト本人だけ、あとは画像の適当な加工と切り貼りだけだったし、「Taylor Swift - cardigan (Official Music Video)」(YouTube)なども、いつもならうぢゃうぢゃとバックダンサーその他を従えてのご本人登場となりそうなところ、やはりアーチスト本人が登場するばかり、「Billie Eilish - my future」(YouTube)に至っては全篇アニメでアーチストさえ実写としては登場しない。もちろんそういうヴィデオはこれまでだって撮られたことがいくらでもあるわけで、わずか4例を以ってして断言するわけにはまいらないけれど、同時期に僕が愛好してやまないアーチストのPVに、アーチスト本人しか登場しないあるいは本人すら登場しないという傾向がコロナ禍によって生じている可能性くらい蝶々してもバチは当たらんでしょ。で、その他の細かな違いはアーチストそれぞれが使える予算の違いによるものだといえちゃうのかもな。と考えると、Molly姐さん、ちょっと切ない。

 

 と、そんなこんなで(なのかどうか)相変わらずSarah姐さんイカしてますわ。

 

World On The Ground

World On The Ground

  • アーティスト:Sarah Jarosz
  • 発売日: 2020/06/05
  • メディア: CD
 

 リンク先にCD以外のストリーミング、MP3、アナログ盤へのリンクもある。

 

*1: 「ジャロスズ」とか「ヤロス」とか表記されることあり。YouTubeで聴いているかぎりでは、Jaroszの「Ja」は「ジャ」「ジェ」あたりに近いように聴こえるけれど、自分の耳など信用できんしなぁ\(^o^)/。Wikipedia日本語版にも今のところ項目がない。というわけで、ここでの表記はテケトーなものでしかない。

*2: 当初は他の作品と同様、「Johnny」もジャケ写と音源のみのヴィデオだったのが、現在では冒頭紹介したヴィデオに入れ換えられている。

*3: ついでながら、「Johnny」については、「Johnny - Sarah Jarosz | Live from Here with Chris Thile」(YouTube)も公開されている。

*4: 例によってDeepLの翻訳にかけてみた。cf. DeepL翻訳