これもまた死後の夢なのかどうか

20100705121849

現代美術も骨董も、門外漢には似たようなものか

――いくらあんたが生きてるっつったって、死んじまったものはもうどうにもこうにも」

 いかにも投げやりにそう云い捨てて、初老労務者ふうのおっさんは視野の内側にいながら、徐々にぼやけて消えてしまう。

 そういう場面に今朝は夢の中で出会った。前後のことは何も覚えていない。

 そうか、死んじゃったのか。そいつは困ったな。となんとなく思いはするのだけれど、考えてみると何がどう困るのか、パッと気の利いた答えに思い至らない。あらま。

 

 元々夢の内容のかなりの部分は記憶から飛んでしまっていたところが、最近はますます記憶はあやふやで断片的なものになって来たようだ。それでも、見ていたときの全体的な感触や泣き笑いにかかわる表情筋の緩みや強張りは、なんとなく身体的な感覚として残っているようなところが昔からあって、目覚めてからも気持ち悪さが持続しちゃうことばかりは変わりなし。いやはや、やれやれ、だ。

 

立ち読み課題図書、その他

ラウィーニア (河出文庫)

ラウィーニア (河出文庫)

 

 振り返ってみれば、今年は新刊をロクに読んでいないという実にアレな年だったな。大和川を超えて北上しないとなかなか読みたい本に出喰わせないという状況、どうにかならんかなぁ。うー。