本日の備忘録/科学標本の世界

 SCIENCE CHANNEL(JST)で昨日公開された「科学標本の世界」全6本のヴィデオ、せっかくだからプレイリストにまとめてみた。これまでの実績からみて、たぶんこの6本も公式のプレイリストにまとめられることになりそうだけれど、どうせならさっさとまとめて見たいぢゃないか。2008年作品ということだから、内容は必ずしも最新のものではないかもしれない。そこいらへんは、各人各様の事情と必要に応じてテケトーにあれこれしてちょうだい。

 

 夏休みでもあることだし、閲覧諸賢のご子弟の「ステイ・ホーム、ステイ・セーフねた」になるかもしれないし、直接自由研究ネタにはならないだろうけれど、ひょっとするとそのきっかけくらいにはなるだろう。

 でも、この手のヴィデオは子どもばかりではなく大人が見てもおもしろいと、たいてい相場は決まっている。たとえば今回の場合も、(4)「石から探る 地球の生い立ち」に登場する微化石の標本のように、微生物の化石を見つけてからそれを標本にするのではなく作った標本の中から微化石を見つけ出すというような、普通の標本とは話の筋が逆転したもののことなどこれを見るまで全く知らなかった。でも云われてみればぁそれ以外にやりようはないよなぁ、なるへそ、である。あるいは、(5)「鳥の標本 飾るだけではない標本の役割」にあった、DNAデータにとっての標本の意味なんかも云われりゃぁそうに違いないのに、全然気づいていなかった*1。その他いろいろ、超絶当たり前のことではあるけれど、知らないことってのはいつまでたってもなくならないものだな\(^o^)/。

 

その他

 直接の関係はないけれど、どこかに書いておかないと忘れちゃいそうだから、ついでにここでメモっておくべし\(^o^)/

 「HeLa細胞採取の黒人女性遺族、製薬大手提訴へ フロイドさん事件弁護士と」(AFPBB News)、これ、なかなかのびっくり。

 医学史上数々の画期的発見に貢献してきた「HeLa(ヒーラ)細胞」が無断で採取された、故ヘンリエッタ・ラックス(Henrietta Lacks)さんの遺族が29日、一連の発見から利益を得た大手製薬企業を訴える意向を発表した。

(中略)

ラックスさんの治療の際、本人の知らないうちに腫瘍から採取された細胞が研究者に送られ、遺族も知らないまま何十年も使用されていた。

(中略)

 クランプ氏*2は、「米国において黒人の命は尊重されなければならない」と述べ、ラックスさんが亡くなってから70年目に当たる10月4日に提訴すると発表した。

 HeLa細胞と呼ばれるラックスさんの細胞は、世界中の研究に使われ、ポリオをはじめとするワクチン開発の他、がん治療やある種のクローン技術の開発につながった。

 しかし、遺族がラックスさんの医学的貢献を知ったのは1970年代になってからだった。さらに、その貢献の大きさを初めて理解したのは、2010年にベストセラーとなったレベッカ・スクルート(Rebecca Skloot)氏の著作「不死細胞ヒーラ─ヘンリエッタ・ラックスの永遠なる人生(The Immortal Life of Henrietta Lacks)」によってだった。

 へぇ~、だわ。HeLa細胞については、「HeLa細胞」(Wikipedia)などに当たられたし。どの程度正確な記述になってるんだかは責任持てないんだけれど、これだけでも結構興味深い。しかし、具体的にはどういう法律に触れるのだろう? 

 

 僕自身は一般的な植物標本*3とコケの標本くらいしか作ったことがない。だから、その他の標本作りの参考書にどんなものがあるのか、参考書の出来不出来の見分け方はどんなものなのかというあたりはまったくの不案内。でもまぁ大阪市立自然史博物館の手になるものだということなら問題ないんぢゃないだろうか。昆虫標本の作り方関連本が比較的ポピュラーなのはいいとして、その他の標本となると案外見つけにくかったりすることだし、標本の作りやすさから自分がチャレンジする標本の対象を選ぶという、いささか本末顛倒と思えなくもないアプローチも、制作期間に限りのある夏休みの自由研究としては、そう悪いとばかりは云っていられないってなことだってあるかもしれないしぃ\(^o^)/。

 

標本バカ

標本バカ

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 標本作りのハウトゥー本ではない。でもひょっとすると読書感想文の選書候補くらいにはなるんぢゃないかしら。

 

 これは機会があれば読んでおくかな。

 

*1: 同じような話は他の巻でも出て来る。

*2: 引用者註:弁護士。どういう弁護士さんなのかは記事見出しを参照のこと。

*3: 要するに押し花の類。