本日のSongs/「思ひ草」、「B BRAVE」

 via. Autumn Fruit - 思ひ草 - lute、YouTube。歌詞、アーチスト紹介*1もそちらの概要欄で読める。「思ひ草」は南蛮煙管の古名らしい*2。「思ひ草」単独でも煙草を意味することがあるらしい*3が、「相思ひ草」ならば間違いなしに煙草の意。「草」を「くさ」にかけて用いられて来た*4というあたりなら、少なくとも年配者さんなら高校時代の古文で覚えがあるんぢゃないか。この歌だってそういうふうにこの言葉を使っているみたい。いずれにしても煙草に縁のあるタイトルということになる。

 ついでに書いておくと、雑に撮り流したかのようなMV、細かいところに凝ったものになっていて、たとえば「そういや煙草を持っているぞ」と歌われるところのシガレットのパッケージなどよくよくご覧になるとよろしい。少なくとも僕は「OmoiGusa」という銘柄を知らないし、煙草の異称を煙草の商品名には、ふつうしないんぢゃないかと思う。ということは、わざわざ撮影のためにデザインして作ったパッケージなのだろうか。

 というような煙草へのこだわりはさておき、なんかしらアレンジが素的。

 全然情報を持っていないアーチストさんの、登録しておいたFACTmagazineチャンネルから新しく公開された作品。歌詞は「B BRAVE | Byulah x Anja Ngozi | Síbín」(bandcamp)にある。

 相手はヒトなのかヒト以外の何かの精霊か何かなのかよくわかんないヴィデオだけれど、こういうヒトとなにかをかけ合わせたようなキャラクタの登場は、なんとなく「Fiona Apple - Every Single Night (Official Video)」(fionaapple♪、YouTube)ミノタウロス風キャラクタを思い起こさせる*5。だからどうした系の感想で相済みませんm(_ _)m

 

 どちらも伴奏の組み立て方や周囲から浮き出すようなパートが組み込まれているあたり、風変わりではあるものの何となく似ている。似ているけれど、別にどちらがどちらの影響を受けたとか「インスパイア」されたとかいった話はしない。そんなことはさしあたりどうでもよろしい。とにかくどちらも気に入っちゃった。

 YouTubeのレコメンにしたがってテケトー手当り次第、極力自分の好みにこだわらずに歌なり音楽なりを聴き散らかしている中で、たぶんそういう聴き方をしなければ聴かなかったに違いないにもかかわらず、耳に引っかかって来たんだから大したものぢゃないか。

 それなりの数、手当り次第というふうに聴いていると、大概の歌なり音楽なりはもういくつかの類形みたいなものの内に収まってしまい、それぞれ持っていてバチは当たらなそうな個性が剥ぎ取られたふうにしか聴こえなくなってしまう。それぞれに微細な好き嫌いみたいなものを感じはするのだけれど、そのへんを尤もらしい言葉で語れない。あぁ、これがひょっとすると「凡庸の批評不可能性」(ベンヤミンだったっけか?)とかいうものなのかしら、と見当外れを責められそうなことを思いついて、いかにもお馬鹿な具合に我ながらげんなりしたりする。それでもなにほどかの個別を感じさせる作品もあるにはあって、たとえばそういうものとして上の二つは自分の耳に響いたというところなのかな。別にだからといって批評的な言葉が書けちゃうという結構な具合には行かないのだけれど。

 いやしかし、何だかエラくネガティヴな云い方だなぁ。もちっとマシな云い方がないもんですかね\(^o^)/

 

思ひ草

 煙草のパッケージのイメージが選ばれているあたり、やっぱりこだわりがあるんですかね。

 

B BRAVE

B BRAVE

  • Síbín
Amazon

 「B BRAVE」(Byulah - Topic、 - YouTube)でアルバム全2曲試聴できる。

 

*1: ただし英語だしレトリカルで具体性がない。とはいえ、具体的な記述になっているからといって、それぞれのアーチストの作品そのものを考える上で有益な紹介なんて滅多あるもんぢゃないから、とくに不平があるわけでもないけれど。

*2:cf. 「古名はゆかしき「思ひ草」。秋の野辺の奇花・ナンバンギセルの咲く季節です(tenki.jpサプリ 2017年09月11日)」(日本気象協会 tenki.jp)

*3:cf. 思草とは - コトバンク。ただし、用例を見ると《※浄瑠璃・曾根崎心中(1703)「煙管にくゆる火も、〈略〉吹きて乱るる薄煙、空に消えては是もまた、行方も知らぬ相おもひぐさ」》とあって、「相思ひ草」で煙草の意なんぢゃないのって感じぃ。どうなんですかね?

*4: たとえば、一つ前の脚註中の用例を参照されたし。

*5: この作品のアレンジも素的だわね。ライブでの扱いは面倒臭そうだけれど。