パッとサイゼリヤぁ~♫

 そんなことを気にしたところで何にもなりゃしないことくらい重々承知のつもりではある。あるのだけれど、ムズムズするのは抑えきれないなぁ。

 ベジタリアンvegetarianヴィーガンveganなのだからして、もし「ベジタリアン」と表記するのであれば、「ヴィーガン」は「ビーガン」であるべきだろうし、「ヴィーガン」と表記するのであれば、「ベジタリアン」は「ヴェジタリアン」であるべきだろう。で、たぶん後者がモアベターよ、ということになる。

 しかし、日本語の中で生活している者にとってカタカナ語の原綴なんて逐一確認するものぢゃない。日本語環境の中で、たぶん最初に目にした表記で覚えるのが当然であって、「ベ」だの「ヴェ」だのの違いで目くじらを立てるほうがどうにかしている、とは思うのだ*1。とは思っていてもムズムズはやっぱり相変わらず抑え難く湧き上がってくるんだからしょうがない\(^o^)/。

 

 たとえば、「ヴィーガン」の意味を知らない人物がググるとして出喰わすページのタイトルが「今さら聞けない『ヴィーガン』と『ベジタリアン』の違い!」であったりするのだし、「菜食主義」(Wikipedia)だって

菜食主義*2(さいしょくしゅぎ、英: Vegetarianism)とは、動物性食品の一部または全部を避ける食生活を行うことである。健康、倫理、宗教などの理由から実践する人は、一般的に菜食主義者ベジタリアンと呼ばれる。完全に避ける人を完全菜食ヴィーガン)と呼ぶ。菜食主義の分類は、何を忌避するかによって異なる

てなふうに冒頭の段落は綴られている。これぢゃぁ、まずどうしようもない。

 たしかに、「完全菜食」からは、「ヴィーガニズム」の項目へリンクが設けられていはする。で、リンク先にはveganismの文字列がご登場遊ばす。ヴィーガンベジタリアンも、頭文字が「v」であることは、さすがに目にする折さえあれば気づきそうなものである。あるのだけれど、そうはいかないのが現実ってことか。

 実際のところ、「ベジタリアン」なり「ヴィーガン」なりでググってみると、「ベジタリアン」と「ヴィーガン」が同居している文章は、表記を統一している文章よりも、たぶん遥かに多いのが現状みたい。うーん、そんなもんなのかぁ。

 

 そういう自堕落な表記のありようが厭だというのなら、いっそ外務省の方針にしたがって*3全部「バビブベボ」で賄うことにして、見るからに面倒臭そうな「ヴァヴィヴヴェヴォ」は全廃と、頭を切り替えるべき時代なのだと考えるべきなのかもしれない。そう腹を括って暮らすことにすれば、いずれいつの日にかムズムズも収まるに違いない、と思い込めればいいのだけれど、長年の慣れの類、ことはそう簡単ではない。

 だって、「ヰ゛」を「ヴィ」に置き換えるのだってアレなところを、「秋の日のビオローン」なんてな具合ぢゃ、玉◯ビローンぢゃあるまいし、ルレーヌだって草葉の陰で噴き出しちまいますぜぃ\(^o^)/。ひたぶるにバカバカしってなもん。

 

 「ベジタリアン」だの「ヴィーガン」だのが視野に入ってきたのは、大方の閲覧諸賢なら先刻御察しの通り、サイゼリヤのメニューをめぐる「炎上」騒ぎ*4によるのだが、騒動中で見かけた「サイゼリア」表記もアレだなぁ。どうせ間違えるのであれば、以下との取り違えのほうがウケたんぢゃないだろうか。

 「さいでりあ」と綴る間違いを犯さずとも、この件をめぐって話がはずんだような場面で、――パッとサイゼリヤぁ~♫とか替え歌風に歌えば、少なくとも年配上司やら教授やらにはウケること夢疑うナカレなんぢゃないか。今は亡き、新興産業のCMも思わぬ形で再び脚光を浴びることになれば、故小林亜星先生も草葉の陰で喜ばれることでありましょう\(^o^)/。

 しかしなぁ、「ヴィーガン」と「ベジタリアン」の表記が並び立つ世の中であるならば、別に「サイゼリヤ」と「サイゼリア」と「サイデリア」が並んでいたってかまやしないぢゃないかというような気が仄かに兆して来ないでもない。

 コンサ爺ぃ気の迷いですかね\(^o^)/。ま、そんなところか\(^o^)/。

 

立ち読み課題図書、その他

 帯にあるとおり「そうめん ゆでるな!」で一躍有名になられたYouTuber料理研究家というようなまとめでよろしいか。