本日の実験/Apollo 15 Hammer-Feather Drop

 アポロ15号(1971年)の月面での活動中、デイヴィッド・スコット hatena bookmark船長*1による、物体の落下速度の実験の様子。爺ぃ世代には懐かしい映像ということになるんぢゃないかな。

 ハンマーは、地質学的な月面探査も予定されていたアポロ15号のこと*2、月面に持ち運ばれていても何の不思議もないけれど、羽根は月面探査には無用のもの、これは打ち上げ前から試してやろうと考えていたのだなとわかる。そういうの、何だかいいよなぁ。

 左手に羽根、右手にハンマーということなのだけれど、クローズアップされるまでは画質のおかげさまであんまり判然としないところが時代ですかね^^;

 ヴィデオ中でもその名前が出て来るけれど、ガリレオの「(空気とかの邪魔がなければ)物体は重さの違いに関係なく同じ速さで落下する」というやつ、アリストテレス以来の「重いものほど速く落下する」という見方を覆す主張を再確認する実験ということになるのかな*3ガリレオらへんの話を子どもにするとき、ガリレオの思考実験の話とこのヴィデオを合わせて示すとたいていパッと目が明るくなるのがわかる*4

 

 来る21日(米時間だと20日だったっけか?)でアポロ11号月着陸50週年ということで、NASAやその他科学モノ系チャンネル、その他報道機関が次々とアポロ関連ヴィデオを公開している。11号モノは当然のこととして、それ以外のアポロ計画の興味深いネタもチラホラ。

 今回取り上げたScience Newsのヴィデオは、すでにNASAが公開しているもので、改めて発見されたとかなんとかいうようなものではない。たとえば、Apollo 15 Hammer-Feather Drop hatena bookmarkなんかにはQuicktimeで同じ動画があがっているし、YouTube時代になってからはThe Apollo 15 Hammer-Feather Drop - Moon: NASA Science hatena bookmarkで公開されている。政府機関の作ったものには著作権保護が及ばないから、これらを元にした野良モノヴィデオなど、YouTubeに限らずその他ヴィデオ公開サイトにはずいぶん出回っている*5

 でもまぁ、この機会に改めて公開されるものを見ながら昔をあれこれ思い出す愉しみというのも爺ぃ世代にはあるものなのですね。というばかりではなく、アポロ計画は11号に尽きるものではなかったというあたり、ちゃんと伝えられることも大事だわね。お若い方の中には、11号を人類の最初で最後の月面探査みたいになんとなく思い込んでいるヒトもいらっしゃるやに仄聞するもんね。

 

 そういうアポロもの、網羅的にあげようとするとキリがないので、10分程度までの長さのもの、小難しい話の出て来ないやつに絞って以下にも関連ネタをいくつか。

 アポロ11号のことをほとんど知らない世代の方には、とりあえず「動画:世界をくぎ付けにした「一歩」の中継、アポロ月面着陸から50年 当時の映像」(AFPBB News) hatena bookmarkあたりか。このへんは、50週年前日当日にもいろいろ出て来るかも。

 アポロ計画限定の話題ではないけれど、「5 Kitchen Objects Inspired by NASA」(Smithsonian Channel、YouTube) hatena bookmarkみたいな派生ネタも、身近な話題が並んでいてアレコレ知ったかぶりをかますために役立つ\(^o^)/。

 再生ページにそうだとは書かれていないのだけれど、これもたぶんアポロに掛けた改めての公開なんぢゃないかしら。これは10分超だけれど、古典ということで、まぁ。

 着色版だけれど、メリエスの『月世界旅行』。以前からすでに複数のYouTubeチャンネルや他サイトでの公開例もあるのだけれど、これは16日の公開。

 いろいろ雑多な話題を詰め込んだplaylistもある。playlist全体では10分超になっちゃうけれど、一部を除いて1篇1篇のほとんどは5分程度までになっている。「SciShow's Celebration of the Apollo Missions」(SciShow、YouTube) hatena bookmarkを見るとかなりの知ったかぶりが出来るぞ。たいがい英語字幕も利用できるから、英語ワカランチンの場合でも、最悪みらい翻訳 hatena bookmarkを使えばなんとかなる(んぢゃないかな)。

 

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 お子様向け。爺ぃが懐かしがるばかりではなくて、子どもにワクワクしてもらわなきゃなぁ、こういうネタでは。

 

 大人はこのへんかな。どちらもまだ目にしていないのだけれど\(^o^)/。

 

*1: リンク先はWikipedia日本語版。

*2: 月面車の初登場は15号。

*3:cf. google:物体 落下 実験 ガリレオ

*4: ついでながら、11号のアームストロングが船長という大役を果たせたのには科学史の教養がものを云ったという話がある。そういうのもついでに、というのは悪くない雑談になるんぢゃないかしら。cf. 「アポロ11号のアームストロング船長、大役に選ばれた経緯は?」(BBC News Japan、YouTube) hatena bookmark

*5:cf. google:Apollo 15 Hammer Feather Drop

本日の夏時間/ピアノ・アレンジ篇

 原作のオーケストラ+歌に比較的忠実なアレンジ。冒頭からの陰鬱な雰囲気が「So hush little baby」のあたりで仄かにではあるけれど、さっと明るく開ける感じ、何度耳にしても心が動く。この感じ、アレンジを弄っていると消えてしまうことが多いんぢゃないかな。

 ぐっとシンプルなアレンジ。ベースラインが特徴的というかヒトによっては耳につく感じかしらね。そこいらへん、弾きやすいかもしれないけれど、無骨な感じがしないでもない、かな。

 ずっと洗練されたオサレなジャズ。コード名も何やらややこしそうなヤツが並んでおるわ\(^o^)/。

 

 「サマータイム」は、とにかくメロディーがシンプルだし元歌の雰囲気を裏切らない範囲でもいろんなアレンジのいぢり方が出来るとあって、YouTubeだけ漁ってもいろんな演奏に出喰わす。楽器を絞って、たとえばソロピアノ限定でもキリがない。せっかくだから後日の研究用に譜面付のヤツで絞り込んでもまだまだ、譜面以外の動画がついていないヤツという条件で何とか上の3件に。

 いぢり方のいろいろとなると、コード一つとっても選びようはいろいろで、仮にキーをAmとして、冒頭からしばらくの部分に限っても、Am6とBm6*1、Am7とD7の組み合わせの繰り返し、あるいはAm7とE7でも何とかいけちゃうかな。あるいは、Am7とかAm9とかでベースをA→G→F→EとかA→G#→G→F#とかとかでもどうにかなりそうだろうというような見当がド素人の僕にもつく*2。ということは、プロのヒトがいぢり出すとさらに面倒臭いことだって考え出すに決っている。所謂「オーソドクス」な解釈に遠慮しなければならないという法はないわけだし。とくに歌のないインストルメンタルであれば、むしろ元曲のアイデンティティみたいなものを残しながらも、どこまで元曲を離れたアレンジが可能かチャレンジに打って出るおもしろさは確実にある。出来上がったものが原曲と縁が遠くなったとしても愉しめる仕上がりであるなら、音楽としてはそれはそれで結構なことだろう。

 ただし、上の3つの演奏を聴いていると、最初の原曲に忠実なのがどうも一番イカしているふうに聴こえちゃうのだけれど\(^o^)/。というか、子守唄のサイズを考えてみると、原曲のオーケストラ付のベルカントの大袈裟よりもずっといいかもしれないくらいかもかも。

 というわけで、原曲から離れても面白そうなヤツを選び直してみると、次のようなのに撞着することになる。

 このへんになると、元歌は即興のための素材としてのみ存在しているというふうにも聴こえる*3。聴き込むとそうでもないのかしらね。よくはわかんないけれど、だからといってひどい演奏だとは思えない。僕は別にキース・ジャレットの特別なファンでもないから、ジャレットの権威みたいなのに圧されてそう思うわけではない(つもり)。音質画質はひどいけどね^^;。オーソドクスなところを離れても、おもしろい演奏はおもしろいんだからしょうがありませんね。う~ん。

 

* その他「本日の夏時間」シリーズは、「本日の夏時間 の検索結果 - 日々の与太」からどうぞ。

 

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*1: もう50億年近く昔、初めて触れた「サマータイム」のコード譜がこの2つのコードを繰り返すパタンで書かれていた。

*2: ギターによる伴奏パタンの僕なりの試作品を「Summertime(backing pattern memo) by neanderthal yabuki」(SoundCloud) hatena bookmarkで公開している。テンポが安定していないし、単純ミスも耳につくし……のシロモノだけれど。ここでは、冒頭部分を《Am7→Dsus4(ただしルートのDはオミットしてる)》の繰り返しパタンで、歌の後半で同じようなメロディが再登場する部分ではAm9で低音だけ《A→G#→G→F#》とダウンするパタンで組み立ててある(ただし、表記はプレイキーによる。だいたいこんなもんかな的スタンダード・チューニングになっているので、実際は全音かそこいらくらい低い音になっているんぢゃないかしら)。《Am7→Dsus4》の部分は、リンク先ページにも書いたけれど、John Renbournが「Something Lonesome」で使い始めたパタンにインスパイアされた^^;ものになっている。インスパイア元のパタンは、Bert Janschとの「Lucky Thirteen」やThe Pentangleの「Jack Orion」なんかでも使われている(「Lucky Thirteen」は実質的には「Something Lonesome」と同じ曲だけれど)。Renbourn、このパタンが気に入っていたのかしらね。

*3: ついでながら、YouTubeにはもう1本キース・ジャレット(Keith Jarrett)の「Summertime」 hatena bookmarkが上がっている。

本日のSongs/Miyake Haruka - 空白ep

 三宅 遥(Miyake Haruka) hatena bookmark*1の新譜+MVの残響レコードによるオフィシャルでの公開。

 

 すでにYouTubeでは、Miyake HarukaのTopicが出来ていて、新宿タワーレコード限定リリースの『夜とサイダー』以外のアルバム類は試聴できるようになっている。以下にplaylistをあげておく。

 すでに公開している音源に加えての公開となると、『空白』を推すレーヴェルの意欲みたいなものの強さを感じないわけにはいかない。

 声もチャーミングだし、歌詞は歌詞で独自の世界を作りつつある感じ、今のままでも心を鷲掴みにされるヒトも多いんぢゃないかしら。ご一聴お薦め。

 

 海外ならこういう新譜アルバム音源の公開はすでに珍しいものではなくなっている。ここで紹介した「本日のSongs/Lucy Rose - No Words Left」 hatena bookmarkみたいなアーチスト本人のチャンネルからということもあるし*2「本日の音楽/Ryuichi Sakamoto - Black Mirror: Smithereens」 hatena bookmarkみたいにレーヴェルからの公開もあるし、「本日のSongs/June Tabor - Ashore」 hatena bookmarkのようなYouTubeのTopicで編集されたものもある。海外のインディーズレーヴェルから音源を出している場合だと、「tricot - 3」(Topshelf Records、YouTube) hatena bookmarkみたいに、国内では無料の音源公開はなくても海外では公開されている*3ことだってある*4。でも、国内のアーチストのアルバム音源をアーチスト自身やレーヴェルが公開することは、まだまだ少ない。

 国内外それぞれの地域によってマーケット事情は異なるのだろうから、無料公開が先進的だと決まった話でもないだろう。でも、ラジオなりテレビなりでの音楽番組が減ってしまった現在、売れ筋から少しでも外れるところがあるアーチストさんの世間様への露出機会は、もうネットにしか見出だせないのではないかと思えなくもない。今回のようなケースは今後増えてくるんだろうか。

 

 もちろん新しいヒトがこうしたチャレンジに打って出てくれることもありがたいのだけれど、古いヒトたちの歌のことも気にかかる。個人的には、小室 等とか西岡たかしとかの界隈らへん。オンラインで古い音源はなかなか耳にできない。何かの間違いででも、何とか若いヒトたちの耳に滑り込む機会がなければ、彼らの歌は忘却に任されることになりやしないか。それはそれで結構な文化的損失だろう。忘却に任せるのも悪くないんぢゃないの的な、潔さげな云い方はこの場合陳腐としか評しようがない。より積極的にヒトビトの耳に届く策を練らなきゃいけないのは、そのへんぢゃないのかなぁ。そうでもないんですかねぇ。う~ん。

 

空白
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*1: リンク先はオフィシャル・サイト。更新頻度は必ずしも高くない。最新のあれこれが気になる方は、Twitterアカウント@haruka_miyake hatena bookmarkをチェックするのがいいんぢゃないかしら。

*2: ただし、モノラル音源だけれど。

*3: 国内からの閲覧も可能だけれど。

*4: こういうケース、調べると結構あるみたい。

「勝訴」!

 原告の約4割が沖縄県在住者ともなれば、選挙前の「異例」の控訴断念、なるほど、なるほど、と余計なことを勘ぐりたくもなってしまうのだけれど*1、そこいらへんは他の方にお任せしたほうが間違いのないところ、ここでは報道の要点とは関係ない話を一つ。

 といって、長々と書くほどのことはない。《見給え、「勝訴」の文字のカッコよさを》でこちらの要点は尽きる。「勝」もカッコいいが、何より極めつけは「訴」の言偏。一画一画の筆の入り方、みなぎる勢い、そしてそういうものの均衡の上に横棒の長短の絶妙なバランスがあって、というか、バランスの破調があって……、いささか陳腐な評言になってしまうが、ダイナミックでありながら均整のとれた、品格ある言偏、なかなか日常の中では見かけないタイプのもの、どういう方がお書きになったのかは知らないけれど、皆の衆もちゃんと見ておくがよろしいぞ。

 

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 どれもおもしろそうなんだが、日常的徒歩圏域の書店では、どれも見当たらん\(^o^)/。ぶ~。