東京貼り紙・看板散歩/パノプティコン

「防犯カメラが設置されています」との貼り紙。中外写真薬品株式会社のビル。

 これを見るまで、建物にどんな会社が入っているかなど、気にしたことさえなかった。まぁ迂闊ですね。

 

 それにしても、昨今はどこもかしこも監視防犯カメラだらけで犯罪報道の類でもそういうカメラによる映像を見かける折がずいぶん増えた。

 印象に残っているのは昨年の「ひったくり容疑者の映像公開=80代女性のバッグ盗む−警視庁上野署提供 - YouTube*1かなぁ。今年になってから知人の通報によって容疑者は逮捕されたそうだけれど、容疑を否認している旨の報道があった後どうなったかはわからない。そういうの、古い報道にリンクを加えるような便宜が図られてしかるべきぢゃないか。もし無実判明なり不起訴になったのなら、その旨確認できるような方便は不可欠のように思えるが、そういうのは素人の浅はかな料簡ってなところなのかしらね。う~ん。

 

 防犯カメラ、あったほうが防犯上は間違いなくいいんだろう。そりゃなんてったって「防犯カメラ」なんだから^^;。そう思いつつも、何となくアレだな、別段悪事を働いていなくったって四六時中見られているっちゅうのは気持ちの悪いもんだと蟠りもする。一生、縁のないままに過ごせるとありがたい。

 

 顔写真がアレば、コンピュータを使って種々の映像から誰それが映っているヴィデオをさっさと見つけ出せるってんだから最近の顔認識識別の技術はスゴいぢゃねぇか、というような話はすでに昔の話で、今やヒトの視線まで監視可能な時代でもあって、もうなかなかになかなか。いやぁ。

 まだ街中にホイホイ仕掛けられるシロモノではないみたいだけれど、デパートなりショッピングモールなりだけでも、相当にアレだなぁ。

 こういうの、そう遠くない将来、顔面識別の技術や読唇の技術*2と組み合わせられたりもすることになるんだろう。解像度が上がれば、視線検知のための特別なセンサーだって不要、カメラいっちょで顔から視線までカヴァーできちゃうかもしれない。そうなると、どこのドイツが何を見ていたか、見ながらなにをつぶやいていたかなんちゅうことも他人様ヒトサマにバレバレなわけで、街中をぶらつくにしても目のやりドコロにもイチイチ神経を使わなきゃいけない、落ち着いて散歩するなんざぁ贅沢な話だってなことになっちゃったりするんだろうか。そう想像するだけで散歩が面倒臭くなってくるざんすぅ。う~ん。

 

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*1:【復旧時註】すでに削除されている。

*2: 今やHALの専売特許というわけではなくて、中国で実際に開発中とか設置中とかいう話もチラホラ。