訃報/ロバート・キノシタ(Robert Kinoshita)

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ロビーとフライデーが共に出演している『宇宙家族ロビンソン』のひとコマ

 ロバート・キノシタ氏が昨年12月9日に亡くなっていた。昨年2月で100歳を迎え、もうすぐ101に手が届くかというところだった。

 ロバート・キノシタといえば、何と云っても映画『禁断の惑星』(1956)のロビーとテレビドラマシリーズ『宇宙家族ロビンソン』(1965-1968、日本での放映は1966-1968)のフライデー、その2体のロボットのデザイナーとして有名だ。

 他にもおよそ100体ものロボットデザインをこなして来たのだそうだが、その他のロボットのことは知らない。とはいえ、圧倒的にユニークな2体のロボットだけで、日本の子どもの心を奪うには充分だった。当時の日本の実写モノのロボットといえば、学園祭の作り物といった水準というか今の学園祭ならもっとマシなロボットが出来るんぢゃないかという水準にしかなかった*1。『キャプテン・ウルトラ』(1967)のハックか『ジャイアントロボ』(1967)のGR1あたりはかろうじてロボットらしさのなくもない着ぐるみだったかもしれないが、それでもロビーとフライデーには遥かに及ばないものだった。子どもの魂が鷲掴みにされるような魅力ある造形であったように思う。

 そのクリエーターが亡くなった。別段悲しいという気はしないが、何かしら別の種類の強い辛さを感じる。

 R.I.P.

 

 これを書いている今現在(2015年1月14日16時08分)、ググった範囲では日本語報道は見当たらない。出てくれば上のリストに加えることになるかもしれない(cf. google:ロバート・キノシタ)。

 

ロビー・ザ・ロボットバンク

ロビー・ザ・ロボットバンク

 

「フライデー」は日本での放映に際してつけられた名前で、本家ではただの「ロボット」であるにすぎなかったのだそうな。そのロボットにかろうじて与えられた型番が「B-9」。

Robot Monster

Robot Monster

 

 我らが Don Rossのジャケ写にもフライデーは登場しているのだった。