本日の備忘録/Asteroid 2019 OK - Close approach July 25, 2019
(不確実性はあるが)ニアミスした小惑星の被害規模はこんな感じ。仮に数日前に直撃がわかったとして広域避難が可能か興味を抱いた。多くの方が大事なものを持ち出そうとすると路上は大混乱に陥るだろうから,資産や文化財の疎開は諦めることになりそうだと想像している。 pic.twitter.com/NmyWqiGZJF
— ACTIVE GALACTIC (@active_galactic) July 29, 2019
「Asteroid 2019 OK just missed Earth, surprising scientists」(The Washington Post) のページ見出しには*1「city-killer」という言葉。アメリカのcityがどれくらいの規模なのか知らないけれど、日本でならば「cities-killer」というところなんだろうか。そういう被害が予想される小惑星が地球のご近所を通過する数時間前になって初めてその大きさ(最大130メートル)と経路(月との距離の5分の1までの接近)がわかるなどといったことが本当にあるものなのだというあたり、度肝を抜かれるような事態だよなぁ。小惑星の発見そのものが通過前日だというのもびびつくり*2。
2013年チェリャビンスクの小惑星落下あたりから*3、この手の小惑星への監視体制は整えられつつあるような報道を目にしたことがあるが、それでも今回のような漏れがあり得るというのは、なかなか大変なことだろう*4。直前まで存在がわからないとなると『アルマゲドン』ばりの回避も出来ない。
日本語報道も出ているけれど、新聞社のものを除くと注目を集めた記事は思いの外少ない。はてブのついたものの中からいくつかあげてみる。
- 天文学者も数日前まで気付かず…… 直径約130メートルの小惑星が地球とニアミスしていた | BUSINESS INSIDER JAPAN
なんだか畑違いのサイトなのにこれが一番はてブを集めたみたい。なんでかしら?
- 2019年7月30日ニュース「小惑星が25日午前に地球にニアミスしていた 落下すれば都市壊滅の可能性も直前まで気づかず」 | SciencePortal
- 小惑星「2019 OK」が地球近くを通過していた。衝突すれば東京23区が壊滅する規模 | ハフポスト
- 2019 OK - Wikipedia
- 巨大小惑星が地球とニアミス!衝突したら壊滅的な被害になっていた小惑星はなぜ数日前にしか察知できなかったか – Discovery Channel Japan | ディスカバリーチャンネル
- 小惑星2019 OK - 晴れ時々スターウォッチング
- その他はgoogle:2019 OK 小惑星からどうぞ。
上記のものでもそうなのだけれど、細かな数字にいろいろ異同があるのはどうしてなんだろう?
こんなことがそうしょっちゅうあるわけではないし、見事に地球に命中して人類に大損害をもたらしてみせるような気の利いた小惑星なんてまず一生に一度だって巡り会えるもんぢゃないとすましてみせるのが大人の態度ということなんだろうけれど、とはいえ現に(なのかどうか)6500万年ほどの昔には、その気の利いたヤツが落下して恐龍の一族郎党その他あれこれを滅ぼしたというような話もあるわけで*5、我々の日常というものが、その根底においていかに儚く危ういものなのかというようなことを考え込ませる出来事と受け止めてみせるほうがカッコよくないですかね。
まぁ何にしても、この宇宙で生物なんぞぬけぬけとやってみせるというのは、もうそれだけで大変なことなんだな、とどのつまり、と思ったわけです。う~ん。
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*1: 海外の報道サイトだと、タイトルバーに表示されるページタイトルと、実際の記事に付される見出しが異なるケースって結構ある。日本だと両方とも同じだよね、大概。
*2: 2019年7月30日ニュース「小惑星が25日午前に地球にニアミスしていた 落下すれば都市壊滅の可能性も直前まで気づかず」 | SciencePortal によれば、24日午前とのこと。海外報道など見ていると違う数字を上げているものもある。
*4: 今回は地球の公転軌道の外側からの接近だったおかげで(直前とはいえ)発見できたのであって、もし内側からの接近であれば、発見されぬまま通過するといったことも起こり得たとの話も。小惑星のサイズの小ささと太陽光との関係かぁ、なるへそ。
*5: 最近では、小惑星の衝突はダメ押し程度の影響力しか持たず、実はそれ以前に恐龍は著しく個体数を減らしていたというような研究もあるようだけれど。