本日の思いつき/ポータブルなヒトの首

 今朝TLに流れてきたヴィデオのツイート。

 

 これ、手提げ提燈で出来たらウケるんぢゃないだろうか。

 スマホで撮った肖像写真をその場で投影出来る手提げ提燈なんていうのは、縁日の売り物としても好適だったりしませんかね? 投入する技術を考えると価格設定に難ありか。うーん。

 

 調べてみると、元ネタのヴィデオは「14-Foot Sculpture Displays Larger-Than-Life Selfies」(Tech Insider、YouTube)。2017年12月に公開されていたもの。というわけで、話題としては新しいものではないのかぁ。

 YouTube再生ページの概要欄によれば以下の通り。大体のところ、動画のキャプションと同じかな。

This is the ultimate way to take a selfie. A 14-foot sculpture displays a larger-than-life image of your face. It is located in the Greater Columbus Convention Center, Columbus Ohio. The sculpture is called "As We Are." Design Communications Ltd. was the primary developer, fabricator and installer of the project.

Here's how to take a giant selfie. Visitors step into a photo booth. 29 cameras take photos that get stitched together. Your selfie then gets displayed on the sculpture. It has over 850,000 LEDs.

The head has 24 layers and was built in three separate pieces.

Artist Matthew Mohr wanted people to reconsider themselves and people from different cultures and backgrounds.

 撮影にそれなりの手間暇がかかっていることはわかるとして、どこがどう「究極の自撮りの方法」なんだかわかりゃしませんがぁ\(^o^)/。

 

 顔型の立体にヒトの顔を投影するアート作品というだけであれば、だれの何という作品だったか忘れちゃったけれど、いろんなヒトが喋っている動画をとっかえひっかえ壁にかけられた顔型立体スクリーンに投影するヤツが前世紀にも存在していたはず。プロジェクション・マッピングが出てきてからは、いろいろ似たようなのがあったような気がするし、中にはヒトの顔に別人の顔を投影する、みたいなものもあったはず。つまりは、ヒトの顔面の映像をヒトの顔型に投影するというアイディアは、基本的な発想としては結構あるあるなのかもしれない。サイズや数、静止画や動画……投影する映像の性格や顔型のありようが作品のヴァリエーションを生み出すというような。

 

 もしそうであるとするならば、作品に美術館内にとどまらない移動の自由を与えてみるというのも新しいヴァリエーションだと云い募ってみることが出来るだろう。案外その方が《themselves and people from different cultures and backgrounds》の再考には都合が良かったりしやしないかしら。多様性が問題化する背景にはヒトビトの移動がいつも深く関わっているものなんだしぃ。ついでに、夜道の宙にぼんやり光って浮かぶ点では「まさゆめ」*1のポータブル・ヴァージョンともなる、かもしれない。

 というわけで、手提げ提燈型化は縁日でのウケが狙えるだけではなくて、アートとしたってなかなかカッコよくアッピール出来る品になるのですね\(^o^)/

 

 もう少し凹凸を滑らかなものにした上で表面を薄いスクリーンにし、内側に肖像用小型のプロジェクタを仕込むというふうになるのかな。

 しかし、ヒトの首型というのは、じっと見ていると結構気持ちの悪いものなのね。うーん。

 

 こういう当たり前の提灯を竿の先にぶら下げて、内側から肖像の静止画なり動画なりを投影するだけでも結構さまになりやしないかしら。多少は顔型に近づける工夫を施したほうがいいか?

 

 エントリ本文には顔を出さないがアイキャッチ画像として、マグリットの L'art de Vivre を用いた。訳すと「生きるための技」かな。「生命のゲージツ」って感じではないよねぇ。マグリットはほとんど同じ絵を40年代と60年代に描いている。アイキャッチに用いたのは、テケトーにネットで拾ったのでたしかなことは云えないが\(^o^)/、たぶん40年代のほう。