本日の音楽/石橋英子 - Drive My Car Original Soundtrack
映画のほうはまだ見ていないので評判以上のことは何も知らない。けれどそれはそれとして、このサウンドトラックはなかなかいいんぢゃないか。ここのところ、何度となく聴き流したり少し聴き込んだりしている。Twitterに顔を出していないように見えるときは、たぶんたいていこれを聴いていると思ってもらって間違いない。
変な云い方かもしれないけれど、よくできたサウンドトラックは、こちらの気分に過度には侵入して来ない。もちろん、やたらとこちらの気分に割り込んで来て心を揺るがすタイプの作品だって悪くない。ジョルジュ・ドルリュー(Georges Delerue)とかエンニオ・モリコーネ(Ennio Morricone)とかみたいなの。ただ、そうなってくると安心してBGMに採用するわけにはいかない。『パリ・テキサス』のライ・クーダ(Ry Cooder)とかその他ヴィム・ヴェンダース監督作品の選曲、『戦メリ』の坂本龍一、あるいは先だって「訃報:ジャン=ジャック・ベネックス(Jean-Jacques Beineix)」で引いた『DIVA』のウラディミール・コスマ(Vladimir Cosma)は、こちらの気分に侵入して来ないけれども、こちらの感情に映像を刻み込む助けになるように思う。そういうあたり、良質のBGMと近しいところなんぢゃないかな。人生のサウンド・トラックとしてのBGM。
映像を目にしないままでは、本サウンドトラックがそのような作品であるかどうか、本当のところはわからない。でも、たぶん当たらずとも遠からずってなあたりなんぢゃないだろうか。
- 石橋英子 EIKO ISHIBASHI
オフィシャル・サイト。主要SNS、サブスクへのリンクあり。
- wikipedia:石橋英子
音楽そのものに関わるような記述はほとんどないけれど、伝記的概観を得るには便利(かな)。「共同作業者」の欄にある「もう死んだ人たち」は、石橋英子率いるバンド名。為念。
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2022年2月15日現在、『百鬼夜行』、『car and freezer』、『Drive My Car』の3アルバムが試聴できる。
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のんびり書いているうちに、YouTubeにPremium会員向けに『Drive My Car』のサウンドトラックのプレイリストが公開されたみたい。となると、上に引いたプレイリストは遠からず無料のままの閲覧は出来なくなっちゃうかも。試聴なさるならお早めに。
そんなこんなでこれは買いですかね。
上はCD、下はMP3とストリーミング。