君は古ぼけた世界にとうとう飽きてしまった
Visualizing Social Media: Twittervision - Kairos: A Journal of Rhetoric, Technology, and Pedagogy、YouTube*1
今朝は起きてからずっと、twittervisionをぼぉっと眺めていた*2。
twittervisionというのは、リンク先を見ればただちにどんなサービスなのかご理解いただけると思うけれど、Twitter上の最新発言をGoogleMap上に表示するという、最近流行りのWeb2.0、Mashupサービス*3。
世界のさえずり(tweet)を一望するというただそれだけのことなのだけれど、ちょうど郊外の見晴らしのいい高台から街の様子を見渡しているような気持ち良さがある。見渡して眺めてみて何の御利益があるわけでもないのだけれど、そういう気持ち良さって、通じる人には通じるんじゃないかしら。
もちろん、もう少しもっともらしい感想を書くこともできる。未明からという時間帯のせいもあるんだろうけど、英語圏の強さ(たまぁにだけど、大西洋をまたいで言葉の遣り取りが見られたりする)とか、北半球ばかりさえずりのスピーチバルン、南北デジタル格差の可視化かしらとか。
でも、そういう感想が浮かんでくるのは後になってから。まずはちょっと高台に勢い良く昇って眺めるという感じ。これはネットならではの快楽なんだろうな。
7時をすぎたあたりから、日本のさえずりも増えてきた。
地図上で見るとみんないろんな場所で発言しているのがわかる。サービスの登録時には細かな地域までは入力しなくて良かったはずだから、これはホストから割り出しているんだろうか。
ぼぉ〜っと2時間少々眺めながら、あぁこの感覚、アポリネールの「Zone」だな、と思った。『アルコール』(1912年)の巻頭を飾るちょっと長めの作品。あの所謂「同時主義」的な言葉の姿が、ひょっとしてだれの意図にもよらず偶然の力によってPC画面上に顕現しているんだな。
と、そんなこんなで、やっと今になって21世紀を実感したかも、な朝でありました。
堀口大學訳ということで、日本語が多少は古めかしく感じられるかもしれないけれど、これはこれでいいもんですぜぃ。