本日の教育/平田オリザ教授「同僚・生徒とのコミュニケーションの取り方」

 京都大学OCW の YouTube チャンネル はてなブックマーク - KyoDaiOcw - YouTubeから。全部で2時間20分弱。

 なが~いけれど、全体として興味深いものだった。細かいことをいえばアレコレあるけれど、まずはご覧になるがよろしい。商売的には大学入試改革での具体的な選考方法にまつわるアレコレは、まぁそうなるだろうなと思っていたあたりと重なる話もあって意を強くしたぞい。

 そこいらへん、講義中でも触れられているけれど、たぶん普通の高校の先生方や塾なんかではまだまだちゃんと考えられていないって感触がある。というわけで、まずはそこいらへんの関係者さんは、とくに見ておくべきだと思う。受験生世代のお若いヒトも、ついでに見ておいてバチが当たるものでもないんぢゃないかな。

 

 あと、枝葉の話ではあるけれど、OECDPISAをめぐる話もそうだよなぁ、と思ったのだった。PISA云々については、未復旧エントリで何度か触れたけれど、PISAの結果をネタに日本の教育批判を得意顔で繰り広げちゃってた、全部ぢゃないにしても結構なヒトたちって、ホントに為にする批判しか出来ていなかった。ここでも取り上げた*1PISAを実施する側のOECD シュライヒャー教育局長の言葉にもあったように日本の教育は、全体としてむしろ高く評価されて良いものだった。このへんは「OECD PISA 日本 アンドレアス・シュライヒャー」あたりをキーワードにググって確かめておくべし。もちろんどんな教育であれ、人間のやることに完璧なんぞはあり得ないのであって、改善すべき点はいくらでも見つけようと思えば見つかるものだけれど。でも、そこいらへんをネタにして国際水準で日本の教育がダメダメだ、だからうちの教育方法こそグローバル・スタンダードなのぢゃとかいったふうに自分のところの教育方法を売り込んでいたような学習塾の類なんぞまったく信用するに足らないというあたり、確認しておくべし。

 PISAでホントに気にしたいのは、最初にPISAについて触れた折にも書いたことだけれど、メリケンの成績の悪さなんぢゃないかと思うくらい。こういう云い方はアレだけれど、そのうち消えちゃうだろうとばかり大方のヒトが思っていたトランプみたいなおっさんが、大統領候補の候補としてしぶとく残っているだけぢゃなくて共和党での人気がトップだなんていうありさまぢゃぁなぁ。メリケンの学力水準の問題は、一国経済の競争力とかいうようなセコイ問題ぢゃなくて世界秩序にかかわる大問題だぜぃ。3月の予備選までにメリケンの学力を向上させる方法が見当たらないことこそ、重大な世界的教育問題だぜ、というわけですね(違

 

2020年の大学入試問題 (講談社現代新書)

2020年の大学入試問題 (講談社現代新書)

 

 

*1:【復旧時註】現在(2019年2月4日)未復旧。