夏はどんなに暑くても、寒い冬よりマシだよね/Kangaroos Bounce Around in Australian Snow

 via. Snow way! Kangaroos Bounce Around in Australian Snow - ODN、YouTube hatena bookmark*1

 残暑がいつまでもどこまでも続いてゲンナリする今日この頃ということで清涼感ある映像を。オーストラリアの気候にはとんと疎いので、こういう光景がどれくらい珍しいもの/当たり前のものなのかは知らないのだけれど、ツイート主の言を信じるなら、これはやっぱり珍しいのだろう。実際のところ、僕もこういうのを目にするのは初めてだしなぁ。

 

 しかし、こういう事態につきものなのが温暖化への懐疑。現に上のツイートにもそれを仄めかすような野暮なヤツがレスについていたりする。「本日のお天気メモ/会話を控えなければならないほどの寒さとは、、」 hatena bookmarkで触れたドナルド・トランプのツイートなんかもその典型。でも、温暖化で問題になるのは平均気温の上昇だということを忘れてはいけない。大雑把な話、常にない低温が冬に記録されたとするならば、夏の気温は一層高いものになるということだ。昨今の報道では「温暖化(global warming)」よりも「気候変動(climate change)」の使用頻度が上がっているように見えるけれど、たぶんそこいらへんへの誤解を減らそうとしてのことぢゃないかしら。

 現に、もうお忘れの方も多いのではないかと思いもするのだけれど、今年4月には「観測史上『最も暑い3月』、記録的暑さ連続4か月 オーストラリア」(AFPBB News) hatena bookmarkなどといった報道もあったのだった。

 熱波に見舞われている同国では、4か月連続で記録的な暑さを観測している。1月にはオーストラリア全土の平均気温が初めて30度を超え、観測史上最も暑い月となった。

 平均気温が30℃を超えたというのはかなりスゴい出来事ぢゃないか。最高気温も最低気温もひっくるめての平均気温30℃超。もちろん、それなりに広大な沙漠を抱えている大陸だからこそという部分もありはするのだろうけれど、それでも観測史上最も暑いというのだから、これはやはりヤバいお話ぢゃないのかしらね。

 雪原を跳ねるカンガールーという光景もあれば、観測史上最も暑い夏もあるというのは、要するに高低の揺れ幅が大きいということであって、温暖化が存在しないということでは全然ない。平均気温のほうは抜け目なくじみりじみりと上昇しているということなんだろう*2

 

 清涼感を狙ったつもりが、なんだか話は暑苦しくなって来ちゃった。

 しかし、《オーストラリアの酷暑⇒日本の酷暑》という順序のことを雑に考えると*3、《雪原を跳ねるカンガルー⇒雪原でのたうち回るヤンバルクイナ》みたいなことにだってなりかねないかも。だからまぁ、今から寒さに対する備えも怠りなく、と、お寒い結論でオシマイにしておくのだ\(^o^)/

 

おまけ

 後になってBBC News Japanのチャンネルでも取り上げられていた。トリミングがうまく出来ていてオリジナルやODNのものより見応えのあるものになっていたので、ここでも紹介しておく。

 さらに日本語版に遅れて本家版も。こちらはキャプションの類が画面に現れない分、カンガルーの様子が集中して眺められる(かな)。

 しかし、本家版、ヒトの主観で見出しをつけているわけだけれど、カンガルーたち、本当に雪を愉しんで跳ねているんだろうか。日本語版のキャプションが示唆していなくもないように、珍しい寒さに耐えかねて跳ねている可能性ってのはないんだろうか。う~ん。

 

 

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*1: 同じヴィデオを2度再生するので、こちらのほうが好みという方もいらっしゃるかしらね。

*2: 「東京や大阪の気温は上昇中…100年以上の推移をさぐる(2019年版)(不破雷蔵) - 個人」(Yahoo!ニュース) hatena bookmarkで取り上げられているグラフなどご覧になると、このへん、実感してもらいやすいのではないか。記事は、都市部の話に限定されていて、この変化が地球温暖化にかかわるものかどうかについては、慎重な姿勢で書かれているけれど。

*3: 別に因果関係があるわけではないだろうもんね。ここんところは真に受けないように。