本日のSongs/Julien Baker - Little Oblivions

 ジュリアン・ベーカー(Julien Baker)*14年ぶりの新譜がジュリアン・ベーカーのオフィシャルチャンネルでプレイリストとして公開されていた。全曲の歌詞は、日本語字幕も利用できるようになっている*2。ジュリアン・ベーカーは日本でも結構売れているということなんだろうか。それともGoogle機械翻訳の性能が日本語に限って出来がよろしくないせいだろうか。いずれにしてもありがたいことだわね。

 しかし、訳詞までサービスしての全曲公開、レコード会社から文句がついたりしないのかな?

 

 全体的な印象としては、以前以上に聞きやすいアレンジや音響になってきたというところか。アコースティックギターの弾き語りによるフォーキーなスタイルからエレクトロ的なアレンジや音響へと変化してゆくのは、昨今の女性シンガーさんの音作りの傾向としてあるのかな。それとも、彼女の場合、演奏楽器のほとんどを一人でこなすそうだから、そういう作り方には電子楽器が重宝するということだろうか? ま、両方だろうと云っておけば、大過ない答えになりそうかな。

 歌詞、心の逃れがたい痛みや救いみたいなものを主題にしているように見えるあたり、何となく日本の若いアーチストさんたちの歌と共通するようにも思える。恋愛を離れたところでそういうものが主題化しちゃうことって、自分たちが10代20代だったころには、とてもレアだったし、その表現もずっと緩いものだったんぢゃないか。そこいらへん、今という時代のせいなのか、それとも歌詞の表現技術の洗練の結果なのかは、爺ぃにはよくわかんない\(^o^)/。

 あとは、「Favor」での、自身もメンバーであったボーイジーニアス(Boygenius)のフィービー・ブリジャーズ(Phoebe Bridgers)とルーシー・ダカス(Lucy Dacus)の参加あたりが、固有名詞的には話題になるところなのかな。一人でオーバーダビングしても同じような、あるいはむしろ、よりカッコいいコーラスは充分できちゃいそうな気もする。何にしたって、このヒトの声のふり絞り方はちょっと他に例がないよなぁ。

 いずれにしても、どの歌も相変わらず爺ぃの胸にはグッと来ちゃいますよ。まいったな。

 

Little Oblivions [輸入盤CD] (OLE1632CD)_1199

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*1: リンク先はオフィシャル・サイト。

*2: 英語の歌詞を表示するだけであれば、再生画面下の「CC」とある表示に赤いアンダーラインが表示されていればそのまま、表示されていなければ「CC」をクリックしてアンダーラインが表示されるようにすればいい。日本語を表示するためには、さらに再生画面下の歯車アイコンをクリックし「Subtitles/CC」のメニューをクリック、「Japanese」を選択する。これでメデタく訳詞が表示されるようになる。ただし、翻訳の質は僕にはよくわかんない。文体の不統一みたいなものがあったりして、目に障るところもあるのだけれど、それはひょっとすると元々の英語歌詞の書かれ方に由来しているのかもしれないもんな。