厠さきわう國で
一昨日は第2回世界トイレの日なのだった。
歌の中で便器くんが「僕はライフセーバー。嘘ぢゃないよ」と歌っているのはホントの話。飲水の屎尿汚染が、主として途上国の子どもの命を奪っていることを指している。
トイレの不足は、子どもの生き死にかかわるばかりではない。
結婚生活の破綻にも結びつく問題になっている。
インドのトイレ不足は、ヴィデオ中でも言及されているように、これに限らず深刻らしい。というわけで……
というようないささか悪趣味なヤツやら、
というようないたって真面目なものまで、世界トイレの日にはいろいろな催しが行われたそうな。
翻って本邦はどんな具合か。気になるのは、実家界隈、堺のこと。
というように、世界に冠たる厠さきわう国として知られているのだけれど、それでも「野外で放尿の女性撮影 逮捕のマニア男4人 トイレ少ない公園ねらう」(産経ニュース) というような事件が起こるとは何ということだろう。日本の、しかも東京23区内、就中 「江東区 『公衆トイレ』の数の多さに自信」(スポニチ) であるはずの江東区で起こるとは。便器のハイテク度と安全安心な公衆トイレの普及度とは別物なのだ。
こうなってくると気になるのは堺のことである。「堺貼り紙・看板散歩/遠方」 でも触れたトイレマップを今一度取り上げてみよう。
公衆トイレの数を誇るような場所であっても、トイレの少なさを悪用した犯罪が発生するのである。数が乏しいところでは一体どうなってしまうのか。堺は観光も大切なウリの一つであるはずである。千利休や与謝野晶子をウリにした観光施設も作られようとしている。中百舌鳥古墳群の世界遺産登録を目指しもしている。そういう観光事業にとって、江東区でのような犯罪の発生は、大きなイメージの毀損につながるものである。
観光を愉しむヒトビトの性別割合は調べたことがない。調べたことはないけれど、何となく女性のほうが多そうぢゃないか。しかも女性のほうが男性よりも膀胱の平均容量は小さい。観光を重視するというのであれば、街中の公衆トイレの重要性は真面目に考えなければならないものだと思う。現在の公衆トイレの少なさは、是非とも改善されるべき問題だと捉えられなければならない。
蛇足
ナショジオの番宣だけれど。街やプールの清潔もトイレによって守られるというのは当然としても、そこからエネルギーを得るというのはパッとは閃かなかったなぁ。男性手洗いで事後自動的に水を流すヤツも実はそこからエネルギーを確保しているという話、聞いたことがあったはずなのに。
実際のところ、どの程度の電力が得られるのかはわからないけれど、2時間程度でアイスクリームメイカーが動くほどのものなら、繁華街の公衆トイレなら、蓄電池を使って夜間照明を賄うくらいのことは出来ちゃうんぢゃないだろうか。立ち小便を野放しにしておくよりも、公衆トイレで酔っぱらい発電というのは悪くないアイディアぢゃないかなぁ。うーん、そうでもないかなぁ。
参考文献、みたいな
以前のメリケンは、マルセル・デュシャン(Marcel Duchamp)のことを「デュシャンプ」と発音することが多かったと聴いていたのだけれど、最近はそうでもないのかな。
というようなことはどうでもよくて、世界トイレの日の知るべき話題のまとめとして、短いのによく出来たものになっているんぢゃないだろうか。
*1:【復旧時註】元エントリで利用していたヴィデオは削除されちゃった模様。同内容のものに差し替えた。