本日の備忘録/フィクション

 ヴィデオ、チャーミングだわね。どういうコンテクストの中でこういう場面が成立したのか、あるいはコンテクストを見せかけようとしたのかは知らない。知らないとはいえ、音声は明らかに別音源から採られたものだろうくらいの見当はつく。笛の演奏はもう少し拙いものにしたほうが、リアルに響くだろうし、少年とネコ様だけが理解できる何かがそこに響いているというふうになって、そちらのほうがイカすんぢゃないかなぁと思いもする。あとネコ様の動作も明らかにおかしい。まったく同じ動作を反復しているように見えません? たぶん、別のソースからこの映像に移植されたものなんぢゃぁないかしら。とはいえ、始めからまったくのフィクションとして制作されたのだとしても、小洒落ていてひと時見惚れる分には実害もないだろうし、それゆえの人気とも思える。文句たらたらって感じではない。

 

 作り物臭さということなら、こちらはいっそうそれっぽいかな。

 最初2本のペットボトルは、プラスチックのバケツの中に落下したような音こそ立てるのだけれど、画面を拡大してよく見てみると、バケツの中に落下しているのではなく、バケツの向こう側に落下しているように見える。さらに向こう側に落下しているとすれば、3本目のペットボトルが投じられ、バケツが画面右側のネコ様によって蹴り退けられたあたりに転がっていていいはずのところ、3匹目のネコ様以外何も見当たらない。3匹目のネコ様が頭でペットボトルを受け止めるところの不自然は、もはや云うまでもないくらいぢゃないか。どこをどう切り貼り継ぎ接ぎしたのかはよくわからないけれど、出来事が撮影されたままに映じられてはいないことばかりは確かなようだ。

 筋書きとしてはなかなか悪くないところ、ここはもう少しじっくり丁寧な編集作業を期待したいものであるわい、と感じてしまう。何をどう見せたいのかはっきりしている割に技術が伴っていないということなのだろうか。それともアイディアが伝わればそれで善しとする態度で制作に臨んでいるということなのだろうか。そこいらへん、愉しみながらも何となく蟠る気分が残る。冒頭のヴィデオより人気はあるんだけれど、いくらか文句もつけてみたくなる。

 

 どちらの映像も、フィクション*1だとわかるものだ。でも、その作りと仕上げ方によって愉しめる度合いが異なるというのはどういうことなんだろうか。ひどく当たり前の疑問なので我ながら馬鹿なことを書いている気がしないでもないのだけれど、あるいはテケトーなアイディアが湧いて来ないわけでもないけれど、この当たり前、どうもヒトに話せるようなレヴェルの言葉にならない。フィクションの中のリアリティとかいうと何かしら意味アリゲだけれど、どうもそういうところにはオチがつかない。はてさて、うーん。

 って、まぁアテクシなんぞが考えたって何の意味もございませんがぁ\(^o^)/

 

WHAT IS LIFE?(ホワット・イズ・ライフ?)生命とは何か
 

*1: とても緩い意味で使っているので、ここはツッコミ厳禁。